ママモル

子供の健康を守る米国のサイト『Safbaby』が運営するウェブマガジン

子供にビタミンDは不可欠な栄養素!

ビタミンD: 子供の健康に不可欠な栄養素

文:SafBabyのエキスパート: Dr. モーリー・クラーク
編集者:koma

 みなさんは、子供の健康に不可欠なビタミンDという栄養素のことをご存知でしょうか? 今回はビタミンDが子供に必要な理由と、ビタミンD不足を解消する方法をご紹介します。

ビタミンDとは?

 ビタミンDは、骨の元となるカルシウムを体内に取り入れるために必要な栄養素で、不足すると、子供の場合、手足の骨が曲がって変形してしまう「くる病」を発症する場合があります。「くる病」は進行すると歩行困難になってしまうこともある深刻な病気です。ビタミンDが不足しないような生活と栄養素を摂取する習慣を心がけることが大切です。

 ビタミンDは、太陽の光に当たることなどで生成される栄養素です。そのため、ビタミンD不足は、大気汚染などの環境の変化や気候の変化、日光を過度に避ける生活、日焼け止めの過剰使用、長時間室内にいる生活などが要因となっておこります。

 米国小児学会は近年、この「太陽の恵みから得られる」ビタミンDの利点のほか、乳児、小児、青年期の若者ではビタミンD推奨量が大人の2倍になると発表しています。

子供にビタミンDが必要な4つの理由

 ビタミンDの利点を過小評価すべきではありません。以下に、子供にビタミンDが必要な4つの理由をあげてみたいと思います。

1、免疫を健康に保つ

 ビタミンDには免疫系を調節する作用があります。ビタミンDは生涯にわたって、免疫系を維持するためにきわめて重要な栄養素で、慢性ビタミンD欠乏が免疫疾患の発症と関連があることが現在分かっています。

2、骨を健康に保つ

 活性型ビタミンD3(コレカシフェロール)はカルシウムとリンの吸収を促進します。これらが骨に取り込まれると骨が強くなり、骨密度も高くなります。このため、ビタミンDは特に成長期の子どもの骨の健康、形成、成長、発達にとって欠かせない栄養素といえます。

3、呼吸器を健康に保つ

 最近の研究から、ビタミンDの摂取によって風邪や呼吸器の問題に対する抵抗力が上がることが明らかになっています。(Journal Archives of Internal Medicine, 2009) (英文のみ)

4、心臓を健康に保つ

 最近の研究から、ビタミンDが小児、成人の心臓を健康に保つ役割を果たしていることが裏づけられました。アルベルト・アインシュタイン医学校の研究者らが6000人超の小児を対象とする研究を実施したところ、ビタミンD欠乏によって数百万人もの小児が高血圧をはじめとする心疾患の危険因子を抱えていることがわかりました。

編集者のコメント

 ビタミンDは、魚や魚類に多く含まれますが、含有量が少ないこともあり、食物から日常的に摂取することが難しい栄養素といわれています。特に欧米では、魚類を食べる習慣があまりなく、日照不足も多いことからビタミンD不足の解決にはサプリメントの摂取が推奨されています。

 日本でも日に当たる時間の少ない生活を送っている方は、サプリメントの摂取は有効ですが、とりすぎは高カルシウム血症や腎障害などをまねくおそれもありますので、サプリメントで摂取する場合は誤って大量摂取しないように注意が必要です。

 ビタミンDを十分に摂ることに加えて、適度に日光浴をすることもビタミンD 不足を解消し、子供の骨を健康に保つために有効です。

 環境が変化して、子供達の遊び方も変わり、子供が昔よりも外で遊ぶ機会が少なくなりました。この変化が子供の健康に影響を与えている可能性があるなら、時代が変わったから仕方ない、では済ませられないことかも知れません。

科学的なサポート

以下追加した科学的な参考文献で、ビタミンDの多くの健康上のメリットがあげられています。
1. DeLuca HF, Zerold C. Mechanisms and functions of vitamin D. Nutr Rev 1998, 56, 54-10.
2. Reichel H., Koeffler H, Norman AW. The role of vitamin D endocrine system in health and disease. N. Engl J Med 1989; 320:980-991.
3. van den Berg H. Bioavailability of vitamin D. Eur J Cln Nutr 1997; 51 Suppl 1: 576-9
4. Institute of Medicine, Food and Nutrition Board. Dietary Reference Intakes: Calcium, Phosophorus, Magnesium, Vitanim D and Fluoride. National Academy Press, Washington, DC, 1999.
5. Goldring SR, Krane S, Avioli LV. Disorders of calcification: Osteomalacia and rickets. In: LJD, ed. Endocrinology. 3rd ed. Philadelphia; WB Saunders, 1995:1204-1227.
6. Favus MJ, Christakos S. Primer on the Metabolic Bone Diseases and Disorders of Mineral Metabolism. 3rd ed. Philadelphia, PA: Lippincott-Raven, 1996.
7. Holick MF. Vitamin D. In: Shils M, Olson J. Shike M, Ross AC, ed. Modern Nutrition in health and Disease, 9th ed. Baltimore: Williams and Wilkins, 1999.
8. Holick MF, McCollum Award Lecture, 1994: Vitamin D: new horizons for the 21st century. Am JClin Nutr 1994; 60:619-630.
9. Chapuy MC, Arlot ME, Duboeuf F, et al. Vitamin D3 and calcium to prevent hip fractures in elderly women. N Engl J Med 1992; 327:1637-42.
10. MacLaughlin J. Holick MF.  Aging decreases the capacity of human skin to produce vitamin D3. J Clin Invest 1985;76:1536-1538.
11. Holick MF, Matsuoka LY, Wortsman J. Age, vitamin D, and solar ultraviolet. Lancet 1989: 2: 1104-1105.
12. Need AG, Morris HA, Horowitz M, Nordin C. Effects of skin thickness, age, body fat, and sunlight on serum 25-hydroxyvitamin D. Am J Clin Nutr 1993: 58:882-885.
13. Holick MF. Vitamin D. In: Shils M OJ, Shika M, ed. Modern Nutrition in Health and Disease.  8th ed. Philadelphia, PA: Lea & Febiger, 1994; 308-325.
14. Webb AR, Kline L, Holick MF. Influence of season and latitude on the cutaneous synthesis of vitamin D3. Exposure to winter sunlight in Boston and Edmonton will not promote vitamin D3 synthesis in human skin. J Clin Endocrinol Metab 1988;67:373-378.

EARTH CHILD アースチャイルド


ページの
先頭に戻る