食物アレルギーのある子供の食事の用意は気を使いますよね。だからといって心身ともに健康な身体をつくるためには、むやみにNG食材を増やしたくありませんよね。食物アレルギーの子供の食事を用意する際に気をつけるべき点について説明します。
ホントにアレルギーなの?
アレルギーを疑ったら、まず最初にすべきことは、アレルギー専門医で本当にアレルギーなのかどうか調べてもらうことです。さらに、何についてのアレルギーなのか(アレルゲンは何か)を調べてもらうことです。
病院で調べてもらう必要があると言っても、すべてのアレルギー物質についてやみ雲に調べるのは時間の無駄です。食べたものと症状がどのように出た・出ないといった情報を食事記録として残しておきましょう。
そして、医師からアレルギーの診断を受けたら、診断を受けた食材のみを使わないようにします。この際、同じ「卵アレルギー」であっても、生卵がダメなだけなのか、加熱した卵もダメなのか、つなぎとして使われている卵もダメなのか、さらにはその商品に歯含まれていなくても一緒の工場で卵を使った商品を作っているだけで危険なのかといった程度の差があります。どこまで排除しなければならないのか、専門医に必ず質問しておきましょう。
さらに心配なあまり「これもダメなのではないか?」と親の判断で指示を受けていない食材まで排除してしまうケースも多いようです。気をつけましょう。
アレルギーによって不足する栄養素は何?
アレルゲンが分かったら、その食材が食べられないことによって不足するであろう栄養素と、それを補うための食材を検討します。例えば、小麦アレルギーであれば、小麦の主成分は「炭水化物」ですので、小麦以外で炭水化物を多く含む食材である「米」「そば」「いも類」など。卵アレルギーであれば「たんぱく質」が不足しがちですので、「肉」「魚」「大豆製品」といった食材で補うことができます。
また、卵など加熱調理によってアレルゲンが減少しやすい食材もありますし、低アレルゲン化したミルクなども販売されています。少しでも「食べられる食材」を増やせるよう、情報収集をして下さい。ただし、気負い過ぎないようにして下さいね。1つくらい食べられない食材があっても、栄養バランスの良い食事を用意することは可能です。
加工食品の選び方
加工食品は原材料が分かっているようで分からない部分もあり、アレルギーの子供に食べさせるのは怖いと感じるときもありますね。忙しい日々のなかで、加工食品は便利です。加工食品を使わない食生活は素晴らしいと思う一方、まったく加工食品を使わない生活は子供と遊ぶ時間やお母さん自身の自由時間を短くしてしまうなど、決して良いことだけではありません。ぜひ、上手に加工食品を選ぶ方法を身につけていただきたいところです。
加工食品にアレルギー食材が原材料として使われているかどうかを調べるためには、「原材料」の欄を確認します。小さい文字なので読みづらいと思いますが、野菜、肉、魚など畑や海などで採れた食材をそのまま販売しているものを除いて、必ず「原材料」を表示している欄があります。この欄にアレルギー食材が含まれていないかを確認します。「原材料」の欄に記されていたり、欄外に「○○を含む」などと書かれていることもあります。また、落花生を「ピーナッツ」など同じ食材でも呼び方が2つ以上ある場合は、どの表記でもよいことになっています。該当する食材にアレルギーがある場合は気をつけて下さい。
定期的に「まだ食べられないのか?」医師に確認する
アレルギーは成長とともに治ることがあります。定期的に専門医でアレルギーの有無を確認するとよいでしょう。
保育所、幼稚園、学校に入園、入学する際は、それぞれの園や学校とアレルギーについての情報共有をするようにしましょう。その際、医療機関からの情報提供(診断書、指示書)を提出するとスムーズです。さらに、それぞれの園や学校で給食の対応が可能かどうか確認し、難しい場合には弁当持参とします。
さらに、内服薬や自己注射薬を使用している場合はその使い方、アレルギー症状が出た際の対処方法も大切な情報です。
以上のような点に注意しながら、アレルギーがあっても楽しい食生活を送ってください。