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風邪やインフルエンザの予防と治療法

文:SafBabyのヘルス・エキスパート : Dr.モーリー・クラーク 編集者:Nabo

風邪やインフルエンザの治療には抗生物質が処方されることがほとんどです。しかしながら、実際にはハーブ療法や栄養療法などナチュラルな方法によって、簡単に完治できます。そこで、このページでは免疫系の活性化・サポートに効果を発揮するナチュラルレメディ(サプリメント)の使用方法について、実践面も含めて詳しく解説していきます。

どんな子がインフルエンザにかかりやすいのか?

子ども(や大人)が風邪やインフルエンザにかかる時は常に、2つの決定的な要因があります。

1.細菌やウイルスの強さ(ばい菌またはウィルス)
2.子供免疫系の強さ

この2つの要因が合わさって、ウイルス感染にかかる人、症状が重くなる人が決まってきます。インフルエンザウイルスに感染する人と感染しない人の唯一の差は、その人の免疫系の強さと免疫系の完全性にあります。

免疫力はその日の体調によっても変わります。病原菌にさらされたその日の子どもの免疫系の強さによって、ウイルス感染するかしないかが決まってくるのです。

インフルエンザウイルスなどのあらゆる病原菌は周りの空気中を浮遊しています。ほぼ全員が何らかのかたちでそれらの菌に触れていますが、一般的に症状を発現する人の割合は、全体の5~10%になります。

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ただ、健康な子どもだからといって風邪やインフルエンザに絶対にかからないというわけではありません。免疫系は発達→成熟→強化→将来のための抗体生成という一連の流れで成長を遂げるものであり、その間に子どもが風邪やインフルエンザにかかるのは正常で自然な流れです。

もっとも、子どもの免疫系が強くて健康な状態であれば、風邪やインフルエンザにかかっても、ハーブ療法や栄養療法を正しく行うことによって短期間で症状を改善できるはずです。

お子さんの免疫系を強くするには

どのようにして子どもの免疫系の総合的な強さを知ればいいでしょうか?

お子さんの免疫系の現在の状態を評価するには、これまでの生活を振り返って何種類の感染症にかかってきたか確認することです。次に、以下の問いを考えてみてください。

  • 通常どのくらいで、咳、風邪、インフルエンザ、中耳炎などから回復しますか?
  • これまでに何回、抗生物質を処方されましたか?
  • これまでにアレルギー治療薬を摂取したことはありますか?現在も摂取していますか?
  • お子さんの食事は、添加物不使用、オーガニック、ホールフードをベースにしていますか? それとも、加工食品や化学添加物がたっぷりのジャンクフードやファーストフードをベースとした食事ですか?
  • 現在、ビタミンなどの栄養サプリメントを摂取していますか?

上記の問いを評価することによって、お子さんの免疫系が強い・中程度・弱いかがわかるかと思います。

お子さんがあらゆるウイルスに感染し、症状が長引いてしまったら、回復には努力、薬剤、抗生物質が必要となります。症状が長引くということは、お子さんの免疫系が本来の働きほど強くないことを示すサインといえます。

風邪やインフルエンザはハーブ療法や栄養療法などナチュラルな方法によって予防できることがわかりました。ここではその詳しい使用方法について見ていきましょう。

風邪やインフルエンザから身を守るためのサプリメント

お子さんに以下の3種類のサプリメントを毎日与えれば、免疫力・天然の防御システムをサポート・強化することができるでしょう。

なお、必須ビタミンは、適切な量を適切な形で日常的に摂取しなければなりません。

マルチビタミン/ミネラル

16種類の「必須」ビタミンに、主要ミネラルを加えたものです。各ビタミン/ミネラルは私たちの体や脳にとって多くの重要な機能を果たしています。しかし、どれも体内では生成ができないため、摂取が必要なものです。

ビタミンCやビタミンD、亜鉛などの一部は、他に比べて免疫系に対して直接的役割を担います。お子さんにバランスの良い食事と良質なマルチビタミン/ミネラルサプリメントを与えることは、免疫系強化の土台を確立する第一歩といえます。

ビタミンC

ビタミンCはこれまで、免疫機能の研究テーマとして数千回取り上げられてきました。1960年代にはノーベル賞受賞者のライナス・ポーリング氏によって、ビタミンCが免疫機能を1番にサポートする栄養素であることが初めて報告されました。このほか、体内で主要抗酸化物質の1つとして作用することも知られています。

抗酸化物質であるビタミンCを摂取することによって、子どもは環境汚染の影響から守られ、免疫系に及ぼすストレスが軽減されます。その一方、免疫強化を促進して免疫力を維持します。

コロストラム (初乳)

コロストラムは、免疫機能の回復、強化、調節に1番効果のある自然栄養素です。哺乳類であればどの母親からも与えられるものであり、授乳を通して初めて赤ちゃんの口に入る栄養素といえます。生後36時間、母親の母乳から与えられるものであり、母乳がでないと飲めません。コロストラムには免疫ペプチド、免疫因子、新生児の免疫系の発達を開始してサポートする成長因子がすべて含有されています。

用法

お子さんがこれまで感染症を繰り返し、回復までに毎回時間がかかる場合、上記のサプリメントを日常的に摂取することを推奨します。

免疫系が強く、ほんのたまにしか感染症にかからないお子さんであれば、マルチビタミンとビタミンCを日常的に摂取し、風邪やインフルエンザが流行る時期になったらコロストラムを1日おきで摂取しましょう。

お子さんが風邪やインフルエンザにかかったサインを示し始めたらすぐに上記サプリメントを摂取させましょう。それにより、体内では天然の防御機構が強化されます。この反応によって免疫系が優勢になり、病原菌が強い足場を得ないよう作用します。

風邪やインフルエンザの最初のサインは、活力、気分、体温のほんのわずかな変化であることが多く、次第に、うっ血、高熱、頭痛、扁桃腺の炎症、体の痛み、咳などの身体的なサインに変わってきます。

以上で紹介した3種類のサプリメントを用いれば、いつでもお子さんの感染症をうまく治療することができます。治療の過程で何が起きているのかは以下の通りです。

  • 免疫系が強くなる。
  • 免疫系が本来の機能を果たすようになる。
  • 感染症が治癒する。
  • 将来、感染症から守るために抗体が作られる。

免疫系を強化させ、免疫力を維持・サポートすることは、親が子どもに与えられる最高の贈り物です。子どもの頃につくられる免疫系を完全な状態にしておけば、お子さんのこれからの人生が健康で質の高いものになるでしょう。

著者情報

Dr.モーリー・クラーク

Dr.モーリー・クラークはニュージーランドで生まれ、1984年にアメリカへ移住し医学を学びました。現在Dr.クラークは3つの医学分野の博士号と資格を有しています(自然療法医学、同種療法医学、中国医学(鍼灸や薬草学を含む))。 カルフォルニア州サンタモニカにある診療所で過去26年間「ホリステックな小児医学(身体を部位単位でばらばらに診るのではなく、人の体全体を総合的に捕える小児医学)」の草分けとして活躍しています。 Dr.クラークは、1988年に針灸・薬草・栄養学・同種療法を利用した一般診療を行う診療所を開業しました。治療を受けて優れた健康状態を取り戻した母親や父親が、自分たちの赤ちゃんや子供たちも診療所に連れてくるようになりました。 子供たちの健康状態も回復させ、小児治療においても成功を収めたDr.クラークの地域内での評判が高まり、近隣の小児科医が薬による通常の医学的アプローチでは救えなかった患者の治療を託すようになりました。 子供たちの病気の原因や最も安全で効果的な治療法を発見するために経験や治療、そして知識への探求に力を注いできました。現在の評判や成功、小児科診療所はこの絶え間ない献身的努力のたまものです。 2000年には「ChildLife Essentials®」社を創設し、同社は史上初となる幼児や子供向けの栄養サプリメント製品を処方・製造しています。

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