ママモル

子供の健康を守る米国のサイト『Safbaby』が運営するウェブマガジン

アレルゲン免疫療法とは?その効果と知っておきたい副作用。

 アレルギー治療の1つとして実施されることがある「アレルゲン免疫療法」。具体的にはどのような効果が期待できる治療法なのでしょうか。また、実施することで起こり得る副作用についても解説いたします。

アレルゲン免疫療法とは?

 アレルゲン免疫療法とは、「減感作療法(げんかんさりょうほう)」とも呼ばれるアレルギー性疾患の治療方法です。アレルギー症状が出るとき、通常はアレルギーの原因となる物質「アレルゲン」を取り除いて症状が出ないようにするのですが、アレルゲン免疫療法ではアレルゲンを積極的に体内に投与し、アレルギー症状が出にくいように身体を慣れさせていきます。

アレルゲン免疫療法の対象となる疾患

 もちろん、すべてのアレルギー症状に対してアレルゲン免疫療法が有効なわけではありません。少量のアレルゲンを投与するだけでも呼吸困難や意識障害などの生死に関わる症状が出てしまうこともありますので、医師の監督の下、慎重に実施する必要があります。

 アレルゲン免疫療法は、どのくらいの症状が起こり得るかをしっかりと観察した上で、アレルギー性鼻炎や気管支喘息の患者に対して実施することが多いです。この2つの疾患が主な対象疾患となりますので、耳鼻咽喉科で実施することが一般的です。

アレルゲン免疫療法の流れ

 突発的かつ重篤な反応が出ないためにも、まずはごく少量のアレルゲンを投与することから開始します。そして、投与後は少なくとも30分間は患者の様子を観察し、アナフィラキシーショックが起こらないか、その他の重篤な症状が起こらないかを確認します。

 投与した量では重篤な症状が起こらないことを確認したら、一定の間隔を開けた後日に再度、同量のアレルゲンを投与します。そして何度か間隔をあけて同量のアレルゲンを投与し、一定期間重篤な症状が起こらないことを確認してから、投与するアレルゲンの量を少し増やします。

 このように何度も段階を経て、投与するアレルゲン量をゆっくりと増やしていきます。アレルギー症状を感じずに日常生活が送れる程度にまで投与量を増加し、異常が出ないことを確認したら、アレルゲン免疫療法による治療を完了します。

アレルゲンを投与する2つの方法

 アレルゲンを体内に投与する方法は、注射器を用いる「皮下免疫療法」と口内に直接入れる「舌下免疫療法」の2つがあります。皮下免疫療法は注射器を用いますので病院で実施しますが、舌下免疫療法は、最初は医師の指示を受けて病院で実施しますが、2回目以降は患者の自宅で患者自らが実施します。ただし、投薬できる量が制限されていますので、舌下免疫療法を実施する場合も、2週間に1度程度の通院が必要になります。

アレルゲン免疫療法の効果

 アレルゲン免疫療法は、アレルゲンを用いてアレルゲンを克服する治療法です。徐々に投与量を増やしていきますので、短くても3年ほど、長いケースでは5年ほどかかってしまうことになりますが、治療が完了すればアレルゲンを気にせず生活できるという大きなメリットがあります。もちろん、アレルゲンによって引き起こされる喘息や鼻水などの不快症状からも解放されますので、治療を実施する前よりQOL(生活の質)の高い生き方ができます。

治療を途中で止めてしまうと効果は得られない

 当然ですが、治療を途中で止めてしまうと、思うような効果が得られないことがあります。アレルゲン免疫療法は治療期間が長いですので、途中で「もう大丈夫」と自己診断して通院や舌下投与を止めてしまう人が多いのです。

 また、治療が長引くと医療費もトータルで見ると高くなりますので、途中で投げ出したいと思う人が多いのも自然なことだと言えるでしょう。その他にも、皮下免疫療法の場合は、アレルゲン投与を注射で実施しますから、治療の度に痛みが伴うということも途中で投げ出す人が増える一因となっています。

アレルゲン免疫療法の副作用

 アレルゲン免疫療法では、次のような副作用が起こることもあります。

アナフィラキシーショック

 アレルゲン投与量を増やしていく過程で、意識混濁や呼吸困難などの重篤な症状が出たり、かゆみや喘息などの2つ以上の症状が同時に出たりする「アナフィラキシーショック」が起こることもあります。アナフィラキシーショックが起こったときは、すぐに病院で専門的な治療を行う必要がありますので、家庭でアレルゲン免疫療法を事失する場合は緊急連絡先をよく見える場所に書いておきましょう。

軽度~中度のアレルギー症状

 アナフィラキシーショックとまではいかないものの、口内にかゆみが生じたり、一時的に喉が腫れたりする等の軽度~中程度のアレルギー症状が出ることもあります。

医師の指導の下、最後まで治療を続けよう!

 アナフィラキシーショックなどの重篤な症状が出るときは当然、その時点で治療を中止しなくてはいけませんが、それ以外の状態のときは、医師の指導の下、最後まで治療を続けることが望まれます。アレルギーを克服するためにも、きちんとアレルギーに向き合って見るのはいかがでしょうか。

参考サイト:
アレルゲン免疫療法を知ろう
アレルゲン免疫療法(皮下免疫療法)(舌下免疫療法)
舌下免疫療法、皮下免疫療法 アレルゲン免疫療法(減感作療法)

EARTH CHILD アースチャイルド


ページの
先頭に戻る