アレルギーの症状というと、鼻水が出たり、目がかゆくなったりなどの症状が思い浮かびますが、ダニによるアレルギーの症状はどのようなものでしょうか。また、アレルギーにならないようにするにはどのようにしたらいいのでしょうか。ダニによるアレルギーの症状や原因、あるいは、アレルギーにならないための対策法をご紹介します。
ダニアレルギーの代表的な症状は?
ダニによるアレルギーは、以下のような症状が代表的です。
アレルギー性皮膚炎…肌のかゆみ、湿疹
特に乳幼児の場合、皮膚がジクジクして腫れ、小児になると、皮膚がカサカサして硬くなります。強いかゆみが伴います。いわゆるアトピー性皮膚炎です。
アレルギー性結膜炎…充血、目のかゆみ
結膜にダニなどのアレルゲンが入ることで、かゆみが発生したり目が充血したりします。さらに、白目の部分が充血した後、ブヨブヨになることもあります。
アレルギー性鼻炎…くしゃみ、鼻水、鼻づまり
突然、立て続けにくしゃみが出たり、水のような粘り気のない鼻水が出ます。
アレルギー性喘息(気管支喘息)…喉の痛み、咳
1~2歳の頃がピークとなります。気道が炎症を起こすことで発症し、「ヒューヒュー」や「ゼイゼイ」という呼吸音になります。発作を起こすと、激しく咳きこみます。
ダニが多くいる環境は?
ダニというと、カーペットや布団などに多くいることで知られていますが、ダニはハウスダストと密接な関係があります。ハウスダスト、つまりホコリの中に、多くのダニの死骸が潜み、それがアレルギーの原因となるのです。
ダニの繁殖しやすい条件
ダニが繁殖しやすい条件は下記になります。
湿気・温度
ダニが繁殖する場所は、湿気が関係します。湿気がある、温度が高いなどが、ダニの好む条件です。60%以上の湿気がある場所を好み、25~28度の気温の環境で繁殖します。低温でも死滅するわけではありませんが、低温の環境では増殖しません。また、湿度が低い環境では死滅します。湿度の低い環境を作ることが、ダニ対策の大きなポイントといえます。
ダニのエサがある
ダニのエサとなるものがある環境も、ダニが増殖する条件のひとつです。ダニのエサとなるのは、人間やペットが出す毛やフケ、食べ物のカスなどになります。
カーペット・じゅうたん
カーペットやじゅうたんは湿気がこもりやすい場所で、さらに、食べカスやフケなども落ちるため、ダニにとっては生息しやすい場所といえます。
布団・マットレス
カーペットなどと同様に、寝ている間の汗などで湿気がこもりやすく、フケなどのエサとなるものも多いという、ダニが繁殖しやすい環境です。
ダニをエサにするダニ
アレルギーの原因となるダニは、その多くがコナヒョウヒダニとヤケヒョウヒダニで、総称して「チリダニ」と呼びます。そのチリダニをエサとするダニが「ツメダニ」です。チリダニは人を刺すことはないのですが、ツメダニは人を刺してかゆみを発生させたり、さまざまなアレルギーの原因となります。
ダニアレルギーを予防する対策は?
辛いアレルギー症状に苦しまないように、できることならアレルギーを予防したいものです。特に、小さいお子さんの場合は尚更ですね。その対策をまとめました。
こまめな掃除と洗濯
できるだけ毎日掃除をしましょう。特に、布団を使用する寝室は念入りに掃除機をかけてください。また、人の出入りが多く、カーペットを敷いたリビングなども丁寧に掃除をします。また、シーツや湿ったタオルなどはこまめな洗濯をしてください。部屋に新鮮な空気を入れることも必要です。空気清浄機も効果的ですね。
高温多湿の環境を作らない
ダニは高温多湿を好みます。湿度の高い梅雨時は除湿を心がけてください。気温25℃~28℃、湿度75%のときにダニが最も繁殖しますので、室温は24℃以下の適温、湿度は50%以下に抑えるようにしましょう。冬でも、気密性の高いマンションなどは、結露などで高温多湿の環境になりやすいので、結露などを作らないようにすることが大切です。
布団やベッドを清潔に
ダニは、やはり布団やベッドに一番多くいます。布団のダニを吸引して除去する掃除機などを使い、ダニを減らすようにしましょう。また、ダニは50℃以上の温度で死滅するので、できるなら布団乾燥機などの高温で死滅させるといいですね。死滅させた後は、掃除機で吸い取るようにします。ダニの死骸もアレルギーの原因となりますから、きちんと除去する必要があります。
ダニによるアレルギー対策は、掃除に尽きるようです。ダニの死骸はハウスダストとしてアレルギーの原因になります。小さなお子さんは、アレルギーを発症すると強いかゆみや湿疹、喘息などの症状に苦しみます。そうならないように、日頃からこまめな掃除と洗濯で清潔を保つように心がけましょう。