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蚊に刺されると腫れる?蚊のアレルギーについて

 蚊に刺されると皮膚が赤くなって、少し腫れることがあります。これは正常な反応ですので特に気になる人はいないでしょう。しかし、刺された部分が大きく腫れたり熱を持ったりすると、「もしかして蚊アレルギー?」と不安になることがありますよね。腫れが大きい場合は蚊アレルギーなのか、一般的に蚊アレルギーと呼ばれるものは何なのかについて解説します。

小さな腫れはアレルギー反応・大きな腫れは感染症

 蚊に刺されて赤く腫れたりかゆみが出たりするのは、身体が異物に反応したために生じるアレルギー反応です。蚊は人などの動物を指すとき、唾液やタンパク質(唾液腺物質)を一緒に注入しますが、そのタンパク質に対するアレルギー反応として、赤みや腫れ、かゆみなどが出るのです。

 一方、一般的に「蚊アレルギー」と言われる大きな腫れや強いかゆみ、発熱などの症状は、アレルギー反応ではなく「慢性活動性EBウイルス感染症」という感染症の症状であることが多いです。つまり、実際のところは感染症による反応で腫れや発熱が出ているのに、目に見える症状(腫れや発熱など)が深刻なアレルギー反応と似ているため、「蚊アレルギー」という言葉が使われるようになったのです。

蚊刺過敏症と慢性活動性EBウイルス感染症

 慢性活動性EBウイルス感染症によって、強い腫れや発熱などの深刻な反応が出ることを、正式には「蚊刺過敏症(ぶんしかびんしょう)」と呼びます。病院では、次の症状が出ているときに、EBウイルスによる蚊刺過敏症だと診断します。

  • EBウイルスのDNAが末梢血に増加していることが観察される。
  • 38.5度以上の発熱。
  • 末梢血中の各血球が減少する(少なくとも2つ以上が次の基準以下になる:ヘモグロビン<9.0 g/dL、血小板<100,000/μL、好中球 <1,000/μL)。
  • NK細胞活性が低値になる。もしくは欠損が観測される。

 上記の症状に加えて、次の症状が見られることもあります。

  • 骨髄や脾臓、リンパ節などに血球貪食像が見られる。
  • 浮腫や黄疸が見られる。
  • 皮膚に湿疹などが見られる。

蚊を媒介として感染する感染症

 蚊に刺されることによって罹患する感染症は、慢性活動性EBウイルス感染症だけではありません。深刻な症状が出る感染症には、次のものがあります。

デング熱

 蚊を媒介としてデング熱に罹患すると、高熱が数日続き、発疹や頭痛、吐き気、全身のだるさなどが見られます。症状が重篤化すると出血することやショック状態になることもありますので、蚊に刺されないように予防対策をするのはもちろん、早期治療を行うことも大切です。

ジカウイルス感染症

 ジカウイルス感染症は、中南米を中心によく見られています。デング熱などの他の蚊を媒介とする感染症と比べると、症状が軽く、感染したことに気づかないことも多いです。ただし、罹患した本人の症状が軽い場合でも、妊娠中の人がジカウイルス感染症に罹患すると胎児に影響を与えることもあります。妊娠中の人もしくは妊娠している可能性がある人は、出来る限りジカウイルス感染症に罹患する恐れがある場所に渡航しないようにしてください。

日本脳炎

 日本脳炎ウイルスを保有する蚊に刺されることで、日本脳炎に感染することがあります。高熱が出たり、頭痛や吐き気、場合によっては意識障害や麻痺などの症状が見られたりすることもあります。ワクチン接種によって日本脳炎に罹患するリスクを下げることができますので、蚊が多い地域や蚊が多い地域の近くに住んでいる場合はワクチン接種を検討してみることもできるでしょう。

感染症にかからないように蚊に刺されないことが大切

 蚊を媒介とする感染症は、高熱が出るだけでなく意識障害や麻痺などの深刻な症状が出てしまうことがあります。感染した環境によっては各感染症に応じた迅速な治療が受けられるとは限りませんので、感染症に罹患してからの治療について知っておくことは大切ですが、それ以上に蚊に刺されないように予防することが大切です。

虫よけスプレーなどを利用する

 蚊が生息している場所に行くときは、虫よけスプレーや虫よけ効果のあるバンドなどを使用して、虫が近づかないように対策を取りましょう。暑い時期は汗で虫よけ効果のある成分が流れやすくなりますので、こまめにスプレーをかけなおすことも必要です。

 また、やぶなどの蚊が生息する場所に行くときは、長ズボンや長袖など、肌を覆う服装をすることも大切です。首筋にタオルを巻く等、肌を極力露出しないように心掛けて下さい。

予防接種を受ける

 日本脳炎の予防接種やマラリアの予防内服など、予防効果がある医薬品を使うことで、万が一感染症の病原菌を保有する蚊に刺されたとしても重篤な症状が出ないように予防することができます。お住まいの地域に蚊が多い場合や密林などに出かける場合は、予防接種を受けることも検討してみてください。

参考サイト:
蚊媒介感染症
蚊アレルギーはアレルギーではありません??
慢性活動性 EB ウイルス感染症 (CAEBV) 診断基準

EARTH CHILD アースチャイルド


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