アトピーの原因はさまざまあります。遺伝、生活習慣、ストレスなどが絡み合ってアトピーという症状になるといわれています。さまざまな原因のうち、食事は大きなウエイトを占めているといわれています。それでは、アトピーになったらどのような物を食べるといいのでしょうか?食べてはいけない物はあるのでしょうか?
アトピーになったら食べたほうが良い物
アトピーになってしまったら、これを食べるとよくなるという食べ物は残念ながらありません。特定の食べ物がアトピーに効果があるというよりは、食べ物の質によるところが大きいのです。無添加だったり、無農薬だったり、身体によいとされるものを選ぶようにしましょう。
さらに、メニューを考えたり調理する際には、
- 栄養素のバランスの良い食事を摂ること
- 塩分や油っこい食べ物を避け、胃腸に負担をかけすぎないこと
の2点を守ることが、ポイントになります。
この2点を守るには、「和食」が適していると言われています。
アトピーになったら食べたくない食べ物
アトピーになったら食べてはいけない食べ物はいくつかあります。アレルギーのように完全に除去する必要はありませんが、できれば避けたいという程度に考えてください。
1.アレルギーになりやすい食べ物
アトピーになりやすい食べ物で最初に思いつくのは「アレルギーになりやすい食べ物」です。牛乳、卵、小麦、そばなど、アレルギーになりやすい食べ物がアトピーを引き起こすことがあります。もし、アトピーの症状が出たら、しばらくはその食べ物を食べないようにして様子を見ましょう。食べても問題なかったはずの食べ物でも、体調によって症状が出てしまうことがあるかもしれません。
2.インスタント食品
インスタント食品は添加物などの人工的な成分が多く含まれており、消化に大量のエネルギーが必要と言われています。消化のために大量のエネルギーが使われ、身体が疲労すると免疫力が下がり、アトピー症状が悪化するといわれています。
3.植物油
植物油に多く含まれる「リノール酸」が体内で「アラキドン酸」に変化して蓄積されていきます。この「アラキドン酸」の蓄積がアトピーに悪影響を与えるといわれています。
植物油というと、揚げ物ばかりに注目しがちですが、意外と盲点になるのが、サラダにかけるドレッシングやマヨネーズといった植物油を使った加工食品です。ドレッシングやマヨネーズは少量にするか、別の味付けに変更しましょう。
ただし、植物油が良くないといっても、シソ油とエゴマ油だけは例外です。リノール酸が少なく、αリノレン酸を多く含んでいます。αリノレン酸は体内でアラキドン酸ではなくEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)に変わります。このEPAやDHAはアレルギー反応や炎症を抑える効果があると言われています。EPAやDHAを積極的に摂るようにしてアトピーが治ったという例もあるようです。余談ですが、EPAやDHAは魚にも多く含まれていて「頭が良くなる」と言われる成分です。積極的に子供に食べさせたいですね。
4.肉、牛乳、卵
日本人は昔から魚を食べてきた民族でしたが、肉、牛乳、卵などの摂取量が増え始めた頃から、アトピーで悩む人が増えてきたといわれています。アトピーは子供の頃に発症して、成長とともに治癒する人が多いですが、成長期は他の年代に比べて良質のたんぱく質がより多く必要な年代です。動物性たんぱく質を多く含む食品の積極的な摂取が望まれます。子供は魚よりも肉や卵、牛乳を好む傾向が強く、ついつい喜ぶからと肉料理を選択しがちです。肉は肉自体が脂分を多く含んでいる上に、植物油を敷いたフライパンで焼くなど、脂質を多く摂りすぎてしまう傾向があります。卵料理も植物油を敷いたフライパンで焼く料理が多いので、油の摂りすぎになりやすい傾向があります。
まとめ
アトピーは食べないほうがよい食べ物はあります。食べないほうがよい食べ物には揚げ物のように子供の好む料理もありますが、普段は「和食」を中心とした料理とし、お祝いのときだけは「揚げ物」を食べてもOKなど、食べないほうがよい食べ物を食べる回数や量を上手にコントロールしながら、アトピーと付き合っていくようにしましょう。