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アトピーの人がお化粧しても大丈夫?アトピー性皮膚炎の人が気をつけるべき化粧品の使い方。

 アトピー性皮膚炎は年齢が進むにつれて治ることもあると言われますが、実際には大人になってもアトピーの症状に悩まされている人は少なくありません。アトピー性皮膚炎の人はお化粧しても大丈夫なのでしょうか。また、アトピーの人が化粧品を選ぶ際に注意すべき点と化粧品の使い方についても探っていきましょう。

アトピー性皮膚炎の人こそスキンケアは大切

 アトピー性皮膚炎の人は、常に同じ症状が出ているわけではありません。炎症がひどくなるときもありますし、症状が若干収まって、快適に生活できるときもあります。

 アトピー症状が沈静した状態を長引かせるためにも、スキンケアが大切です。アトピーの症状は、皮膚が極度に乾燥しているときや雑菌等で刺激を受けているときに悪化しますので、肌に充分な潤いを与え、清浄な状態を保つためのスキンケアを実施しなくてはなりません。

肌に付着した汚れや古い角質をキレイに落とそう

 アトピー性皮膚炎の人は、肌が通常以上に敏感で、刺激を受けやすくなっています。汚れや古い角質などの不要物も肌にとっては刺激物ですので、毎日、朝晩丁寧に洗顔しましょう。

 ただし、スクラブ入りの洗顔料は使わない方が良いでしょう。スクラブ成分自体も肌にとっては刺激物になりますが、スクラブで肌をひっかくという行為が肌のバリア機能(本来備わっている外部刺激から肌を守る機能)を低下させてしまいます。洗顔後は一時的に肌が透明感を増したように見えることもありますが、時間が経ってから痒みや赤みが出てしまいやすくなりますので、スクラブが入らない穏やかな処方の洗顔料を使うようにしてください。

“汗”もアトピー症状を悪化させる刺激になる!

 アトピー性皮膚炎の人の肌を刺激するのは、汚れや古い角質だけではありません。汗が皮膚を刺激し、肌状態を悪化させることもあるのです。もちろん、汗が刺激となるからといって、汗をかかないように生活するのも、肌にとっては良いことではありません。汗をかかないということは老廃物が出にくくなるということですし、汗腺に詰まった汚れなどが外に出ずに肌を刺激し続けることでもあるからです。

 肌状態を良くしたいなら、適度に汗をかき、汗が肌を刺激しないうちにキレイに落とすことが大切です。激しい運動をしたときや夏場の外出から帰ったときは、シャワーを軽く浴びて汗をしっかりと流し、保湿クリームをしっかりと塗っておきましょう。

とにかく保湿第一

 アトピー性皮膚炎の人は、とにかく保湿を心がけなくてはいけません。肌は乾燥すると外的刺激に対して過敏になってしまいますので、アトピー症状がますます悪化してしまいます。アトピー性皮膚炎の状態があまり良くないときでも、適量の外用薬を塗ってから、しっかりと化粧品で保湿するようにしてください。

アトピー性皮膚炎の人の化粧品選び

 ドラッグストアなどでは、アトピー性皮膚炎の人専用の化粧品も売られています。もちろん、アトピー性皮膚炎専用の化粧品を選ぶのも良い選び方の1つですが、アトピー性皮膚炎専用の化粧品でなくても、しっかりと注意して選べばトラブルなしに使用できることもあります。次の3点に注意して、化粧品を選んでみてください。

基本は保湿機能が高くなおかつ低刺激の化粧品

 アトピー性皮膚炎の状態を悪化させないためにも、保湿機能が高くなおかつ低刺激の化粧品を選ぶようにしましょう。低刺激タイプの化粧品がどれか分からないときは、販売員や美容専門のスタッフに尋ねて下さい。

刺激を受ける成分は人によって異なる!まずはパッチテストを

 どの成分によってアトピー症状が悪化するかは、人によって異なります。アトピー性皮膚炎専用の化粧品を使っても、アトピー症状が悪化することもあるのです。

 化粧品をすぐに買うのではなく、まずはパッチテストをしてみましょう。販売員がサンプルをくれるときは、サンプルを使ってパッチテストをします。皮膚科でもパッチテストができますが、簡単にご自分で実施してみたい人は次の手順を参考にしてください。

  1. パッチテストしたい化粧品をコットンにしみこませて、二の腕の裏側に防水フィルムで貼る。防水フィルムがないときは、防水タイプの絆創膏のコットン部分に化粧品を染み込ませても良い。
  2. 洗顔料などの洗い流すタイプの化粧品は、100倍程度薄めた状態でパッチテストをする。
  3. 24~48時間貼ったままにして、かゆみや赤みが出ていないか確認する。

突然合わなくなることもあるので注意!

 トラブルなく使えていた化粧品が、突然合わなくなることもあります。合わなくなった時は無理に使い続けるのではなく、別の化粧品に変えましょう。

アトピー性皮膚炎の人の化粧品の使い方

 アトピー性皮膚炎の人は、化粧品の使い方にも注意が必要です。特に次の3点に注意して、化粧品を使うようにしてください。

適量と用法を守ろう!

 「保湿が大切だから」といって適量以上を使うと、肌に染み込まなかった成分が刺激の原因になることがあります。注意書きに記載されている適量と用法を守って使いましょう。

化粧品を適切な場所に保管しよう

 化粧品は直射日光に当たらず温度が上がり過ぎない場所に保管します。化粧品の成分が変質すると、肌の刺激の一因となることがありますので、適切な場所に保管して下さい。

衛生的に保管することも大切

 化粧品の蓋をきっちりと閉めること、いつも清潔な手で化粧品を扱うこと、専用のスパチュラをこまめに洗うことなども、化粧品を変質させないためには重要です。衛生的に保管しましょう。

適切な化粧品を適切に使用しよう

 アトピー性皮膚炎の人こそ、スキンケアを心がけるべきです。丁寧に基礎化粧品を使うなら、ファンデーションやポイントメイクなどのメイクアップも楽しめます。お化粧した後は丁寧に落として、しっかりと肌に水分と油分を与えましょう。

参考:
資生堂「アトピー肌」
資生堂「敏感肌ってなに?」

著者情報

ママモル編集部

子供の健康を守る米国のサイト『Safbaby』が運営するウェブマガジン『ママモル』の編集部です。

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