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子供にお金を学ばせるために「お小遣い」を「年払い」で一年分一括払いにする利点!

 「お小遣いと言えば毎月渡すもの」というのが、今までの常識でした。しかし、近年は1年分のお小遣いをまとめて子供に渡すスタイルも定着しつつあります。1年分のお小遣いをまとめて子供に渡すメリットについてまとめましたので、お小遣いの渡し方について一度じっくりと考えてみてはいかがでしょうか。

お小遣いを1年払いにする5つのメリット

 1ヶ月に3,000円のお小遣いを渡しているなら、年度の始まりに36,000円を子供に手渡してみましょう。大金を持たせることに不安がある場合は、子供名義の通帳に1年分のお小遣いを入金して渡しても良いですね。お小遣いを1年分まとめて子供に渡すことには、毎月少しずつお小遣いを渡す場合と比べて5つのメリットがあります。

計画性が身につく

 お小遣いを毎月もらっている場合は、「これを買ったらお小遣いがなくなるけれども、またすぐに来月分のお小遣いをもらえるからまあいいか」と無計画に使うこともあります。特に月末は「もうすぐお小遣いをもらえるから」と、不必要なものを買ったり、意味なく友人におごったりする子供もいるでしょう。

 しかし、お小遣いをもらえるのが1年に1回のみなら、適当にお金を使い切ってしまうと、来年までお小遣いなしで過ごさなくてはいけません。つまり、お小遣いを年俸制にすることで、計画性が身につくようになるのです。

無駄遣いが減る

 本当に欲しいものではないのに「お金がお財布にあるから」という理由で買ってしまうと、本当に欲しいものが出てきたときに支払うお金がなくなってしまいます。1年の間には欲しいものがいくつかかならず現れますので、「ちょっとだけ欲しい」程度の気持ちでお金を使ってしまうと後悔する可能性が高いです。

 1年間はお小遣いをもらえないという状況に置かれることで、1つのものを買う時でも、「これを買うことで、他のものが買えなくなっても後悔しないか?」と悩むようになります。1つ1つの買い物に吟味する習慣が身に付きますので、自然と無駄遣いが減るのです。

お金の管理スキルが高まる

 お金を大切にせず、お釣りをポケットに入れたり、ポーチのような収納ケースにそのまま入れたりする子供もいます。「お金がないと困る」という危機意識がないから大切に管理しないという場合もありますが、「どうせまたすぐお小遣いをもらえるからいいや」といった気持からお金を管理しない子供もいるでしょう。

 しかし、お小遣いを1年分まとめてもらう場合、お金をきちんと管理していないと、何ヶ月もお金がない状態で過ごすことになる恐れがあります。無駄遣いしないように少しだけお財布に入れて、残りは引き出しに入れて管理したり、すぐにお金を使ってしまわないように銀行口座に入れて管理したりと、自然とお金の管理スキルも高まるでしょう。

大きな買い物ができる

 お小遣いが月に3,000円なら、3,000円で買えるものにしか目が向きません。3,000円を超えるものを欲しいと思っても、「お小遣いでは買えないから、お母さんに頼んでみよう。無理だったらお年玉をもらうまで待とう」という風に、自分で買えるものと買えないものを線引きしてしまうようになります。

 お小遣いが年俸制になると、1回に手にするお金は12倍になりますので、今まで目が向かなかったようなものにも目が向くようになります。「スマートフォンを買ってみようかな」「夏休みに友だちと一泊旅行に出かけようかな」と、想像が広がり、子供の世界も一気に広がるようになるのです。

お金がなくなったときの対処法を学べる

 お小遣いを1年分まとめて渡すことには、計画性が身についたり無駄遣いが減ったりとさまざまなメリットがあります。しかしながら、すべての子供が年俸制を使いこなせるわけではありません。ついいつものようにお金を無計画に使ってしまい、何ヶ月もの間、お小遣いなしで過ごさなくてはならなくなることもあるでしょう。また、1年分のお小遣いをまとめて財布に入れるなら、財布をなくしたときの被害も普段の12倍になってしまいます。

 とはいえ、「お金が無くなる」という経験も、長い目で見れば大切なことと言えるでしょう。1年分のお金を失うことで、お金がなくなったときはどのように生活していけば良いのか考える機会にもなるのです。「お手伝いをしてお小遣いをもらう」「不用品をインターネットや買取店で売る」などのアイデアが浮かぶこともありますし、アルバイトを始めてお金を稼ぐ喜びに目覚めるかもしれません。

 また、お金をなくさないためにはどうすればよいかという点について、考える機会にもなります。すべてのお金をお財布に入れるのではなく、2ヶ所以上にお金を分けて管理するようになったり、銀行口座や貯金箱を上手に活用できるようになったりすることもあるでしょう。いずれにしても、幼いときに「お金がない」という経験をすることで、大人になってから「お金がない」という状況になったときも、慌てずに行動できる基盤を構築できるのです。

お小遣いを年俸制にするデメリット

 お小遣いを年俸制にすることで、子供がお金を計画的に使えるようになり、しかも無駄遣いが減って管理能力が高まることが期待できます。しかし、どんなことでもメリットがあればデメリットもあります。お小遣いを年俸制にすることには、次の3つのデメリットがあるのです。

お金のことばかりを考えるようになる

 年俸制になると、買い物をするたびに「これを本当に買うべきだろうか?1年後も後悔しないだろうか?」と考えるようになります。お金を吟味して使うという点では良いことなのですが、子供によっては、買い物をしていないときもお金のことばかり考えるようになるかもしれません。

 例えば、デザインが気に入った高価なスカートと好みではないけれども安価なスカートがあったとします。お金だけに価値基準を置くなら、好みやデザイン性を後回しにしてでも安価なスカートを選ぶようになるでしょう。あまりにもお金のことばかりを考えすぎて、「お金は価値基準の1つではあるけれど、お金以外の基準もある」ということに子供が気づけない恐れがあるのです。

無計画に使ってしまうとお金がなくなってしまう

 初めのうちは、気持ちが月額制から抜けずに、つい無計画にお金を使ってしまい、本当にお金が必要な時に「お金がない!」となることもあるでしょう。「次は大切にお小遣いを使おう」と後悔しても次にお小遣いをもらえるのは約1年後ですから、お金がなくて不便なときを長期にわたって過ごさなくてはならないのです。

必要なときでもお金を使えなくなる

 反対に「このお金で1年間過ごさなくてはいけない」という気持ちが強すぎて、お金を1円も使えないようになってしまう子供もいます。みんなでお菓子を食べに行っても「わたしは要らない」と我慢したり、お小遣い内で買えるものであっても「欲しくない」と自分に言い聞かせたりするようになるかもしれません。

お小遣いの年俸制は小学校高学年以降からがおすすめ

 長所も短所もあるお小遣い年俸制ですが、お金の管理法を覚えさせたいなら、ぜひ実践してみたい方法です。しかし、あまりにも子供が小さすぎる場合は、1年分のお金を管理することは難しいかもしれません。小学校高学年、もしくは中学生になってから、お小遣い年俸制を導入するようにしてくださいね。

著者情報

ママモル編集部

子供の健康を守る米国のサイト『Safbaby』が運営するウェブマガジン『ママモル』の編集部です。

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