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子供の健康を守る米国のサイト『Safbaby』が運営するウェブマガジン

今後、子供が身につけておくべき技術とは?

 時代が変わるにつれ、必要とされるスキルも変わります。子供が大人になったとき、どんなスキルを持っていると生活しやすくなるでしょうか。今後、子供が身につけておくべきスキルについてまとめました。

プレゼンテーション能力

 どんなに科学技術が進歩しても、人と人とが話し合い、プロジェクトを進行させていくことには変わりはありません。実際に顔を合わせずにオンラインで話し合う場合でも、やはり自分の意見が相手に伝わるように話す「プレゼンテーション能力」が重視されます。

 プレゼンテーション能力は、今後の社会に必要な能力というよりは、時代を問わず生きていくうえで必要なスキルと言えます。自分の主張を相手に正確に理解させ、また、相手に納得してもらうためにも、子供のうちからプレゼンテーション能力を磨いていく必要があるのです。

家庭で実践!回数をこなすことでスキルアップは可能

 プレゼンテーション能力は、特別な才能を必要とするスキルではありません。生まれつき交渉能力に長けている子供もいますが、上手に交渉できない子供でも、たくさんプレゼンテーションの場数をこなすことで誰でもスキルアップできるのです。

実践例1:休日のお出かけ先を決めよう

 休日にどこに行くかを、プレゼンテーションで決めてみてはいかがでしょうか。子供に行きたい場所を決めさせ、なぜ行きたいのか、家族みんなで行くことでどんなメリットがあるのか、時期的に今がベストなのかについて説明させます。

 最初は「行きたいから行きたい」と、自分の考えを上手に述べられない子供もいるでしょう。子供がプレゼンテーションをするということ自体を理解できないときは、親が見本を見せ、プレゼンテーションとはどのようなものなのかを実践して見せてください。パソコンで資料を作って見せる方法でも良いですし、模造紙などに大きく書く方法もシンプルでおすすめです。

 また、親が実践して見せたときは、子供に反論を言わせるようにします。例えば親が日曜日にアスレチックに行くと提案するなら、「雨が降ったらどうしますか?」「食事はどうしますか?」といった簡単な疑問から、「アスレチックはあまり好きではないのですが」といった個人的な希望まで、反論という形で意見をするように誘導します。もちろん、そのあと、親は反論に対して適切な答えを述べなくてはなりません。何度も繰り返すことで、意見と意見を交換し合うことの楽しさを子供に気付かせていきましょう。

実践例2:欲しいものを説明しよう

 子供に欲しいものがあるときも、プレゼンテーションスキルを磨く機会です。なぜ欲しいのか、購入する資金はどのように支払うのか、もし親が購入するのなら、親にとってどのようなメリットがあるのかなど、文章や図にまとめて説明させましょう。

 もちろん、欲しいものをプレゼンテーションした後は、親がいくつかの疑問点について質問を投げかけたり、反論をしたりして、子供の意見を膨らませます。単に「欲しい」というだけでなく欲しい理由を言わせることで、子供は自分の考えを見つめ直しながら、「これは無駄遣いではないか?」と考えるかもしれません。プレゼンテーションをしつつも無駄遣いを抑制する効果も得られるでしょう。

ディベート能力も身につけよう

 意見を主張するだけでなく、対等の関係で話し合う「ディベート能力」も今後ますます重要になると考えられます。幼いときから親としっかりと話し合った子供は、相手の話をしっかりと聞ける大人に成長します。

 学校で起こった問題について、また、社会で問題となっているニュースや政策について、子供と一緒に真剣に話し合ってみましょう。最初のうちは、子供が論理的に思考を組み立てられないこともあるでしょう。そのようなときは、論理を1つずつ組み立てるようにアドバイスを与え、論理が飛躍しないように手助けしてください。

プロジェクトマネージメントスキル

 プレゼンテーション能力もディベート能力も、どちらも論理的思考と相手への共感力を高めるためには必要なスキルです。しかし、いずれも話し合いだけですので、机上の空論になりかねません。プロジェクトマネージメントスキル、つまり、計画を立てて最後まで実行するスキルを身につけさせ、実行力のある人間に育てていきたいものです。

 例えば休日の過ごし方をプレゼンテーションで決めることに加え、アクセス方法やチケットの手配、レストランの手配などもトータルで「プロジェクト」として捉えてみてはいかがでしょうか。慣れないうちは、親が手本を見せましょう。行きたい場所の地図をプリントアウトし、交通手段と交通費を書き出し、予約が必要な電車やホテル、レストランは予約を事前に行います。

予算内でプロジェクトを遂行させることも訓練しよう

 慣れてきたら、予算内でプロジェクトを遂行させることも教えていきます。「安い」という要素だけでなく「時間が短縮できる」「くつろげる」などの要素もトータルで吟味し、最適な方法を選択させます。

夏休みの宿題や定期テストの勉強も「プロジェクト」

 夏休みの宿題や定期テストの勉強などの期間とタスクが決まっている事柄なら、何でも「プロジェクト」になります。しなくてはいけない勉強(教科書は何ページから何ページまで、問題集は何番から何番などとできるだけ細かく)を書き出して、予定表に組み込んでいきましょう。最後まで遂行することがプロジェクトマネージメントにおいては必要ですから、できたタスクは斜線で消し、できなかったタスクは期日内に組み込み、再度スケジューリングします。

プログラミングスキルを磨こう

 2020年度からは小学校の授業でプログラミングが必修となります。子供をターゲットとしたプログラミング教室も増えていますが、家庭でもプログラミングの素養を育てることは可能です。

 プログラミングを理解するためには、まずは数学的な思考を身につけることが先決です。ドリルなどの手軽に取り組める教材を準備し、子供の年齢に応じた数学能力を身につけさせましょう。

簡単な教材でプログラミングの基礎を習得する

 数学的な思考を身につけることと並行して、パソコンに触れさせることも重要です。スマートフォンやタブレットなどのスクリーンで操作するデバイスは使えても、パソコンは使えないという子供や大人が増えています。キーボードで操作する方法やコントロールパネルを開いてパソコンと周辺機器を確認する方法を教えたら、プログラミング用の教材を使って、実際に操作していきましょう。

 例えば子供向けのプログラミング言語「スクラッチ」は、8~16歳を対象に開発されたものなので最初に使うにはおすすめのプログラムです。無料でダウンロードできるので、子供と一緒に体験してみてはいかがでしょうか。

参考:Scratch(スクラッチ)

家庭生活から子供に必要なスキルを習得させよう

 色々な習い事をさせることも、子供のスキルを伸ばす1つの方法です。しかし、日常生活の中からも、子供は学び、成長していきます。その中でもプロジェクトマネージメント能力やディベート能力、プレゼンテーション能力は、親子のコミュニケーションで大きくスキルアップできるものです。子供の将来のためにも、楽しみながら子供とスキルアップに役立つコミュニケーションをとっていきましょう。

著者情報

ママモル編集部

子供の健康を守る米国のサイト『Safbaby』が運営するウェブマガジン『ママモル』の編集部です。

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