いつもは仲良くしていたのに、子供が喧嘩をしてしまった!そんなときは、どう対応すればよいでしょうか。喧嘩相手の子供に直接注意する点や相手の親との関わり方、自分の子供に対する適切な叱り方についてまとめました。
まずは両者の話を聞こう
さっきまで仲良く遊んでいるように見えたのに、いつの間にか喧嘩が始まっていた…。親としては、いったい何が起こったのか気になるところです。しかし、その場の状況だけを見て、「あなたが悪いんでしょ?」と決めつけてしまうのはNGです。まずは両者の話を丁寧に聞くことから始めましょう。
子供たちがお互いに話せる環境を作る
喧嘩に関わった子供を1人1人呼びだして話を聞くことは、あまり賢明な方法ではありません。子供は話している間に「きっとこうに違いない」と思いこみ、悪気なく事実とは異なる証言をしてしまうことがあるのです。
とはいえ、大勢の前で話すことは、子供の自尊心を傷つけてしまいます。当事者とそれぞれの親だけがいる環境で、子供が率直に経験したことを話せるようにしましょう。
話の先を促すのはOK!話を誘導するのはNG!
大人は、「○○と思って、叩いたんでしょ?」「あなたから先に手を出したんでしょ?」とその場の状況や子供の感情を決めつけて話を誘導してはいけません。とはいえ、子供のペースで自由に話をさせると、時間の流れが混乱して、何が真実なのか分からなくなってしまうことがあります。
時間の流れが分かりやすくなるように、子供の同意を得ながら大人が何度か話を整理して、子供が話しやすくなるように手助けしましょう。話をまとめるときは、絶対に大人の作為が入らないように注意して下さい。
子供が怪我をしたときは?
口げんかや泣いている程度なら、大抵は話し合いで解決することができます。しかし、子供のどちらかが怪我をしたときはどう解決すればよいでしょうか。
怪我をさせた方が絶対的に悪いというわけではない!
片方の子供が怪我をしているとき、何も事情を知らない大人は、怪我をしていない子供が怪我をさせたと思いこみ、一方的に強く叱ってしまうことがあるかもしれません。もちろん、怪我をさせることは悪いことですが、「本当に怪我をしていない子供が、もう一方の子供に怪我をさせたのか?」という疑問や「万が一、相手の子供が怪我をさせた場合でも、意図的に怪我をさせたのか?」という疑問が残ります。
まずは「怪我をしていない方が悪い」という思い込みを取り去り、冷静に話を聞きましょう。表面的には分からない真実が明らかになることもあります。
怪我をするに至った過程をしっかりと聞こう
一方の子供が他方の子供を怪我させた場合でも、何か事情があることもあります。怪我をするに至った過程を両方の子供から直接聞き、正しく判断できるようにしましょう。
子供の思いを率直に言葉にできるように導こう
怪我をした子供が一方的にいじめられているという特別な状況を除き、怪我をした子供と怪我をさせた子供には同じ場所で話を聞くようにしましょう。子供が正直に話せるように、「子供たちが心配だから本当のことを知りたい」という親の願いを子供に説明してください。
喧嘩した子供の親との関わり方
子供が中学生や高校生ともなれば、子供の喧嘩は子供同士で解決することができるようになります。しかし、幼稚園児や小学生の低学年の頃は、子供の喧嘩と親同士の関係が密接に絡み合ってしまいます。喧嘩相手の親との関わり方について、探っていきましょう。
親から親に説明するのはNG!子供を交えて状況を把握しよう
喧嘩相手の親が喧嘩した状況を知らない場合は、親から親に直接喧嘩の一部始終を知らせることはおすすめできません。相手の親が自分の子供から誤った情報を聞き、誤解を生じる可能性があるからです。まずは自分の子供を連れて相手の家を訪れ、子供たちと一緒に、喧嘩をするに至った状況とどのような喧嘩であったのかについて情報を共有するようにしましょう。
明らかに自分の子供が悪いときは?
自分の子供に100%の非があるときは、自分の子供に率直に相手の子供に誤るように諭します。相手の子供が「もういいよ」と言ってくれるなら、今回の一件については不問とし、家に帰ってからも子供にしつこく叱らないようにしてください。
明らかに相手の子供が悪いときは?
明らかに相手の子供が悪いと思われるときでも、親が強硬な態度に出ることは止めましょう。なるべく子供同士で解決できるように手伝い、相手の子供の罪だけをあげつらうようなことがないように注意して下さい。
喧嘩は人との付き合い方を学ぶ機会の1つ
喧嘩自体は良いことではありませんが、喧嘩をすることで人との付き合い方を学べるのは事実です。子供に「どこが良くなかったのか」「どうすれば良かったのか」を分かりやすく説明し、悪かったときにはどのような態度で誤れば良いのか、相手が悪いときはどう許せばよいのかについても教えていきましょう。もちろん、しつこく叱りすぎないことも大切です。子供が納得したら、何度も話を蒸し返さないように注意しましょう。