ママモル

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アトピーのお肌に優しい絹!メリットもたくさん

 こんにちは! アトピーの娘、夢子をそだててきた吉原久美子です。

 今日は繊維のはなしをします。繊維、布です。アトピーの子は着るものも気をつけてあげなくてはいけません。夢子もオーガニックコットンのベビー服を買っていました。実はそれだけじゃダメだったんです。

冬になるとアトピーが激しくなるのは?

 長女夢子のアトピーは完全母乳にしてからだんだん改善されました。

 ところが冬になってからほっぺがまた赤くなってきました。

 それもおっぱいを飲んだあとに赤みがひどくなります。

 それで私自身の食べ物に問題があるのかもしれない、食事にも気を付けていたのですが、あいかわらずおっぱいを飲んだあとに顔が赤くなります。

 おまけにだんだんかゆみをともなうようになりました。

 夫の休みの日に授乳していたら、夫がセーターがほっぺに当たってると言うのです。そうなのです、夢子のほっぺの赤みの原因は私のセーターでした。

 ウール100%でもアトピーの子にはアレルギーの原因になります。理想は絹かカシミア。絹やカシミアなら顔が赤くならないことを発見しました。ただ、カシミアはお洗濯をしすぎると傷みが早くなるからもったいないかなと。(ユニクロのカシミアは安いし、お洗濯も比較的楽なんですが、それでも日常着としては我が家の家計からすると高くなります。)

 最終的には絹のTシャツを6枚購入しました。絹のTシャツは薄手でも暖かい、洗濯が楽ですぐに乾くというメリットがあります。

 絹の靴下がナイロン製に変わったのはすぐ伝染してしまうからでした。だから絹はなんとなく弱いというイメージがあります。でも実際には絹は丈夫な繊維です。初期のパラシュートは絹で作られていたほどなんですよ。16歳の誕生日に買ってもらった絹のブラウスは今でも使っています。

絹は人の肌に近い繊維

 そしてさらにメリットがありました。

 絹を着て抱っこしているとグズらないのです。とても落ち着いて心地よさげにしているのでこれも絹の効果かなと思いました。私自身も絹を着ていると落ち着きます。

引用:シルクは、タンパク質から出来ております。18種類のアミノ酸が含まれ、人間の肌に最も類似した繊維と言われ、その成分は、フィブロインとセリシンと言う2種類のタンパク質から構成されたものです

というように繊維がタンパク質だからというのが理由のようです。

 素材が絹の服を着ると気分が良いのも別に絹が高価だと知ってるからではないんですね。絹をもっと積極的に生活に取り入れようと思いました。

絹布地1mをおもちゃ代わりに

 もう少し絹を生活に取り入れようと思い、絹の端切れを購入しました。絹は高価だとはいえ1m2,000円くらいで購入できます。この端切れを何にしたかというと、夢子のおもちゃ。ナチュラル素材のおもちゃという観点で見ると2,000円は安いですよね。

 絹は触っていて気持ちが良くなる素材なので、夢子は気に入って遊びます。腰につけてお姫様に、頭に乗せて聖母マリアに、テーブルの下にカーテンのように取り付けて隠れ家に、赤ちゃん人形のおくるみにといろいろな遊びを考えていきます。そしてお昼寝のときは毛布として使っています。

 アトピーは皮膚の病気なのですが、食べ物と着るものだけではなく、手で触るものも影響があるのではないでしょうか。だからおもちゃ選びも大事になるのではないかと思います。小さな子どもは口に入れることも多いのでなおさらです。

 そういう意味でも絹を「おもちゃ」として与えることは、アトピー以外の子どもにもメリットがあると思っています。

絹のタオルとの出会い

 母が通信販売で絹のタオルを見つけて送ってくれました。当時はまだアマゾンも今ほど多くなく、ネットで何かを見つけることが少なかった時代です。母はカタログを取り寄せることが大好きで、食べ物も日本中から取り寄せるのが趣味。

 そんな母は夢子のアトピーを心配して絹のタオルを見つけてくれたのです。絹のタオルはお風呂上がりの体を拭くタオルとお風呂で体を洗うタオルの2種。

 体を洗う垢こすりタイプはちょっと見た目は普通にコンビニなどで売っているプラスチックのタオルにそっくりです。ところが触り心地がいいし、こすっても赤くなりません。プラスチックのタオルで強くこすのは、アトピーの子どもだけではなくお肌の弱い人にもあまり良くないかもしれません。

 お風呂上がりの絹のタオル。こちらもとても良かったです。軽く叩いただけで水分を吸収し、お肌に優しいタオル。洗ったときも乾くのが早いので助かりました。

絹の生理用品も

 調べてみると絹を使った健康用品がいろいろあります。絹を使った布ナプキンも。布ナプキンは、生理痛が減少するなどの効果があると言われています。効果があるかどうかは、個人によって違うと思いますが、着用したときの心地よさとゴミが増えない(環境に優しい)という点では少なくとも効果があります。

 江戸時代の民俗学の本を読むと江戸時代は真綿(絹のまゆで作った棉)をタンポンとして使っていたそうです。着物の下着は腰巻だけですから、ずっと生理用品ってどうしてたんだろうなと思って調べてみました。

絹をもっと日常生活に

 絹に見える布地はこれから人工的に作られるようになると思います。しかし絹の効果はドレープが綺麗に見えるとかそういうことだけではないんですね。体にもいい絹をもっと積極的に使いたいと思います。まず、アトピーの赤ちゃんのおくるみに使ってみてください。

著者情報

吉原久美子

10代の頃に患った慢性腎炎を克服し、36歳、39歳、41歳で出産。3人の母親です。最初の2人を東京で産んだあと、長女が4歳、長男が1歳11ヶ月でスペインに移住し、次男をスペインで出産しました。丸高出産ですから、それなりの問題もありましたが、3人ともすくすくと大きくなりました。 現在、ウエブライターとして「扶桑社・日刊住まい」などでスペインの文化などを紹介しています。

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