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インド人もびっくりのアトピーに効果のある食べ物は?

 こんにちは!アトピーっ子の夢子を育てている吉原久美子です。

 アトピーの子を育てているといろいろな情報に目を通してしまいますよね。特に食べ物情報が多いような気がします。毎日少しずつ体に入っていくものだから、その蓄積が体に与える影響はかなり大きいのではないでしょうか。今回はそういう情報を元に考えたことをお話ししますね。

リーキーガットを覚えてますか?

 「リーキーガット」という言葉が一時期話題になっていたことがあります。2016年頃でしょうか。リーキーは動詞リーク(Leak)の形容詞形です。リークは液体などが漏れるという意味です。腸に穴が空いて腸の中にあるものが漏れ出し、血中に入っていく状態のことを言います。「リーキーガット」が原因でアレルギー症状が起きやすくなるということでした。

 それで「リーキーガット」にならないため、または改善するためにどのような食べ物がいいかというのも結構話題になっていました。そのとき、注目されていたのがヨーグルトとギーです。

ヨーグルトとギーがリーキーガットに良いと言われて

 ヨーグルトとギーと聞いてまず思い浮かべたのはインド料理です。実は結婚前にインド旅行に行きました。私は料理と本屋が好きなので、基本的に旅行に行くと必ず市場と本屋には必ず行きます。その土地のことを深く理解するには欠かせない場所だと思っています。

 本屋ではいろいろなジャンルの本を見ますが、やはり料理の本が一番です。全くわからない言語地域でも料理の本なら、辞書を引けばだいたい理解できることもその原因。インドでは英語の本が主流でしたが、料理の本を3冊購入しました。

 そのとき初めて「ギー(Ghee)」という言葉に出会いました。簡単に言えばバターから乳成分を抜いた油です。本には外国でも作れるようにバターから作る方法も説明してありました。

 バターを溶かして上澄みを捨ててまた固め直すと簡単なギーができるということです。実際にはギーはミルクから別の工程を経て作られます。工程でタンパク質や糖質が除かれるためバターに比べて腐敗しにくくなるそうです。

 そしてヨーグルト。インド料理ではラッシーというヨーグルトから作られた飲み物を飲みます。ラッシーはヨーグルトをゆっくり攪拌することで液体状にした飲み物です。決してヨーグルトを水などで薄めた飲み物ではありません。甘いラッシーもありますが、一般的にインドで飲まれるラッシーは塩を少量入れた塩味です。

 私はヨーグルトとギーの記事をそれぞれ別々に読んで、やっぱりインド料理が体にいいんだなと自分の発見に満足していました。インドは非衛生なイメージを持たれている国です。熱帯で高温高湿でインドに滞在すると必ず1度は下痢に悩まされると言われています。実は私も1度寝込んでしまいました。ハエも多く、屋台の食べ物はハエが止まっているのが普通ですから。

インド料理は体に良い?最近ブームの南インド料理

 そのような状況でも人々は健康に元気に暮らしています。その秘密が食べ物だったのです。インドでリーキーガットになんかなったらきっと一発で死んでしまいますよね。インドの人たちはみんな健全なバリア機能を持っているということです。

 そういうことをリッキーガットという言葉が流行っていた時期に考えていたんですが、それに近いことを考えている人がいたんだなと最近わかりました。渡辺玲さんという人がインド料理の本を数多く手がけているそうです。1997年に『誰も知らないインド料理』を出版したあと、『ごちそうはバナナの葉の上に――南インド菜食料理紀行』、『カレーな薬膳』などの本を出版しています。

 特に「カラーな薬膳』は、「薬膳」という言葉を使うほどインド料理の体への影響を物語っています。この本の影響で南インド料理店が増えて、13年間でなんと10倍の数になったそうです。

食は薬膳

 だから今日からインド料理を食べましょうと言ってるわけではないんです。本当に大事なことはその土地の伝統的な食べ物を食べることなんではないかなということです。それぞれの地域にはあらゆる長所とともに欠点があります。

 日本は島国で畜産にあまり向いてないことと畑を作るにも場所が限られていました。そのため比較的貧しい食生活でした。それでも健康で、1964年に開催された東京オリンピックではたくさんメダルを獲得しています。

 平均的な身長も低く、体格も良くなかったけれど欧米人に対抗していたのです。それは雑穀、豆製品、味噌などの発酵食品など伝統的な食品のおかげだと思います。インド料理がすごいのはその土地に伝えられている食べ物をずっと食べ続けていることです。

 私たちももっと日本の食べ物をしっかり摂取していくことが大事なのではないかなと思います。だしの素を使わずに、煮干しや昆布で出汁をとることから始めてみませんか。

伝統料理がすごい!

 インド料理をおすすめしている記事だと思って読んでいた人にはちょっとがっかりの結論だったでしょうか。でもね、インド料理の特徴を見ると、実は日本料理に似ているんです。

 インド料理の特徴はオイルを少なめに使用する、野菜・豆をたくさん使う、食べ過ぎても胃にもたれない、辛味・甘味・酸味のバランスが良い、生ハーブを使って繊細な味付け、視覚的にもカラフル。

 生ハーブ?と疑問視した人もいるかもしれませんが、ミョウガやしょうが、小ねぎは生ハーブですよ。ね、似てるでしょ?アトピーのためにももっと食生活を見直してみましょう。そしてできるだけおばあちゃんの時代に作られていたような食生活をしましょう。

著者情報

吉原久美子

10代の頃に患った慢性腎炎を克服し、36歳、39歳、41歳で出産。3人の母親です。最初の2人を東京で産んだあと、長女が4歳、長男が1歳11ヶ月でスペインに移住し、次男をスペインで出産しました。丸高出産ですから、それなりの問題もありましたが、3人ともすくすくと大きくなりました。 現在、ウエブライターとして「扶桑社・日刊住まい」などでスペインの文化などを紹介しています。

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