こんにちは。物心つく前からアトピーをわずらい、以後、40数年アトピーと戦っている出雲ゆき子です。小さなころから日光に当たると顔や体が腫れ、かゆみが強くなるため、インドアな生活を送ってきました。おかげでやたらと色が白いのですが、最近、ちょっと気になることがあったのです。
骨密度が80代
初めて骨密度を計ったのは、出産する前日でした。クリニックには骨密度測定専門の部屋があり、NASAにありそうなほど立派な骨密度測定計が置かれていたのです。結果はなんと「80代」。「80台」ではありませんよ、「80代」です。80代女性のレベルの骨密度ということだったのです。
出産後は70代
その衝撃の結果には、担当の産婦人科医も言葉を失っていました。「出産すると戻るかもしれませんね」とかなんとか、まったく根拠のない励まし(?)をもらい、明日の無痛分娩の手順について説明を受けて帰宅しました。無痛分娩は麻酔を使うため、計画的に出産するんですよね。前日にクリニックに行った第一目的は子宮口を開くためのバルーンを入れることで、骨密度の測定はそのついでといった感じでした。
無事に出産が終わり、一週間後の退院日。もう一度、骨密度を測定しました。結果は70代。なぜか出産したことで骨密度が10年も若返っていました。「やっぱり出産すると骨密度は戻りますね」と担当医は自慢げに言い、私も、80代から70代へ若返ったことの喜びとようやく家に帰れることの喜びで、深く医師の言葉を追求せずにそのまま家に帰りました。
ケガには注意をしようと心に誓った退院日
今考えれば、70代でも充分に問題ありですよね。当時は30歳になったばかりでしたから、年齢の2倍以上の骨密度です。よくお年寄りはケガをすると治療に長引いて寝たきりになってしまうこともある・・・なんて言いますが、私も骨だけならお年寄りと同じリスクを抱えているわけです。骨密度が10年若返った喜びを感じつつも、「骨を折ったら終わりだな」と注意して生きていくことを心に誓いました。
10年後の骨密度
元々慎重な性格なので、大きなケガもせずに生きています。骨密度のこともすっかり忘れて早10年が過ぎました。そんな折、実家の近所にショッピングモールができたので、姉と一緒に探検に行ってみました。
ドラッグストアの一角が「ヘルスチェックコーナー」になっていて、無料で血圧やら血糖値やら測定できるようになっています。とりあえず何でもやってみたいと、血圧計と血糖値計、そして骨密度測定器を順番に試していきました。
骨密度の結果は「80代」。出産前に戻ったわけです。退院した日に「70代」という結果が出てからの10年後。しっかりと骨密度も10年分、年をとっていたとも言えますね・・・。と、感慨にふけっているわけにもいきません。姉が驚き、「ありえない?なんで?」と尋ねますが、私だって知りません。
骨密度が低い理由を考えてみよう
人生において骨密度を計測したのは3回しかありません。出産前と出産後、そして今回のヘルスチェックコーナーです。いずれの結果も明らかに高齢者の骨密度であることを示しており、「機械のトラブルじゃないの?」と機械のせいにすることすらできません。
遺伝的要素はなさそうだ・・・
骨密度が低い体質かなと思っているのですが、思えば、父も母も祖母も祖父も骨が丈夫で骨折しても若者レベルのスピードで治っています。おそらく親戚中にもここまで骨年齢が高いのは私一人ではないかと思われます。
御年90オーバーの祖母の骨密度の方が、絶対に若いと思えます。思えばおばあちゃんは今でも毎日山登りをしています。山の中腹のほこらにお参りに行っているのですが、信心深いというよりは自分の健康のためのようです。おかげで5年ごとにパスポートも更新し、国内外を活発に動き回っています。
カルシウム不足でもなさそう
骨密度が低いということは、骨がスカスカということです。骨にカルシウムが足りていない可能性も考えられますよね。でも、私は大学生のころから毎日牛乳を200~500mlは飲んでいます。牛乳は200mlのコップ1杯で220~230㎎ほどのカルシウムが摂取できますから、牛乳だけでも毎日220~550㎎ものカルシウムを摂っていることになります。1日の必要カルシウム量は600㎎ですので、牛乳以外の食品から摂取する量も考え合わせると、カルシウム摂取量が足りないということはほぼないと思われます。
そういえば、牛乳だけでなくチーズや小魚も大好きです。こよなく愛するおやつが「小魚&アーモンド」か「小魚&カシューナッツ」の二択ということからも、私のカルシウムに満ちた日常が分かるのではないでしょうか。
カルシウムは摂取している!しかし吸収されているの?
ところで、カルシウムって単体では吸収されにくい成分なんですよね。カルシウム入りのものを一杯摂取しても、ほとんどが吸収されないまま排出されてしまうのです。カルシウムはビタミンDと一緒に摂取することで、効率よく吸収され、骨や歯、血液、細胞などに取り込まれるのです。
私の食生活から、カルシウムの摂取量が不足しているということは考えにくいです。しかし、吸収されずにそのまま流れて行っている可能性が大ですよね。つまり、私に不足している成分は、カルシウムではなくビタミンDなのではないでしょうか。
ビタミンDはどこにある?
大抵の食べ物には微量のビタミンAやビタミンB、ビタミンCが含まれています。例えばビタミンCと縁もゆかりもなさそうなマグロにも、100グラム当たり4㎎ものビタミンCが含まれています。まったくビタミンC感がないロースハムやベーコンですら、100グラム当たり50㎎ものビタミンCが含まれているのです。
しかし、ビタミンDが含まれている食べ物は非常に限られています。たくさん摂取できるのは魚類と魚介類だけです。「少量でも良い、ビタミンDが欲しい」というのなら、乾燥キノコや卵黄を挙げることができる程度です。
ビタミンDは条件付きで体内で合成できる
食べ物から摂取できるビタミンDは非常に限られていますので、魚を毎日しっかりと食べないと、ビタミンDは不足してしまいます。しかし、ほとんどの人はビタミンD不足になりません。なぜなら、ビタミンDは体内で合成できるからです。
ビタミンDと言えば、体内で合成できる唯一のビタミンとして知られています。紫外線を浴びることで体内にビタミンDが合成され、カルシウムやリンなどのそのままでは吸収しにくい成分を効率よく吸収させる役割を果たしているのです。悪者扱いされることが多い紫外線ですが、ビタミンD合成という素晴らしい役割を果たしていますので、そこまで嫌わないでくださいね。
紫外線量の不足が問題か?
冒頭でも述べましたが、日に当たるとアトピー症状が悪化するため、私は小さいときからほとんど直射日光を浴びたことがありません。ちょっとしたお出かけにも日焼け止めはマストですし、4月~10月はサングラスと日傘は欠かせません。
小さなころから紫外線を浴びていないから、ビタミンD不足→カルシウム吸収量不足→骨密度の減少となっているのでしょうか。そろそろアンチエイジングが気になるお年頃ですので、できればシミやシワを増やしたくないのですが、骨のことを考えるなら今からでも日光に当たるべきなのか悩んでいます。