ママモル

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アトピー性皮膚炎に水泳は効果があるの?

 こんにちは!3人とも丸高で産んだ吉原久美子です。生後3ヶ月でアトピー性皮膚炎が出てしまった長女夢子がどのようにアトピーを克服していったかを紹介しています。

 今回は水泳についてお話をしたいと思います。アトピー性皮膚炎には水泳に効果があると思っている人も多いですよね。実際のところはどうなのでしょう。アトピーの娘、夢子を連れて行ったときのことや専門家に質問したことなどをまとめました。

水泳教室に通ってみましたが、泣いてばかり!

 夢子のお肌がカサカサだったので、ご近所に住むママ友が水泳教室に誘ってくれました。そういえば、水泳部の子たちはだいたい喘息やアトピー性皮膚炎に悩んでいたことがあると言っていたなと思い出しました。水泳を始めると、将来スタイルも良くなるかもしれないし、体の丈夫な子になるというメリットもあるなと思い、水泳教室に連れて行くことにしました。

 水泳教室に入る条件は、立っちができること、簡単なことばが理解できることなどでした。まだ、小さいので親子教室です。私も水に入れるなら、気分転換になるなと思ったのです。

 その頃、夢子は5ヶ月くらい。我が家の目の前にある「せせらぎの里」で一緒に遊ぶお友達と下落合から高田馬場までみんなで歩いて行きました。お着替えをするところまでは大丈夫だったのですが、いざ、水の中に入ると大泣きをし始めます。

 指導員の方が、「どのお子さんも最初は泣くものですよ。夢子ちゃんはまだ小さいから、慣れるのに時間がかかるかもしれませんが、それでも3週間目くらいには泣かないようになりますよ。」とおっしゃってくれました。

 ところが1ヶ月すぎて、2ヶ月目に入ってもちっとも慣れません。それどころか泣き方はさらに激しくなります。

実は夢子はプールが好き!

 夢子が月齢6ヶ月になった頃、「西武園ゆうえんち」のプールが開園しました。どんな感じかなと思って連れて行ったら、とても喜びます。川のように水が流れるタイプと海のように波が押し寄せるタイプとあるのですが、夢子は川タイプのプールが気に入りました。

 水泳教室で使っている腕に巻きつける浮き腕輪をつけて、ゆらゆら浮かんでいます。体を特に動かさなくても、川の流れでどんどん移動していくので、なんとなく泳いでいる気分を味わっています。

 「水にお顔を入れてみる?」

 と聞くと、なんということもないように、顔を水の中に入れます。頭が熱くなりすぎないように、上から水をかけても平気です。

 「夢子ちゃんってプールが好きね。」

と言うと、水の中でくるくる回ります。

 子どもというのは水に濡れると服を着ているときより、ずっと幼くなります。2歳児くらいの子どもでも、「赤ちゃん」に見えてしまうのです。ですから、1歳にならない夢子は、ほとんど新生児に見えてしまうのでしょう。周りにいるハイティーンの女の子たちに、

 「赤ちゃんが泳いでる!!」

 と言われてとても得意そうでした。

問題がひとつあった!夢子は濡れた水着が嫌い

 ほぼ、毎日のように西武ゆうえんちのプールに通っていたのですが、問題が一つだけありました。夢子は、濡れた水着を脱いでしまうのです。もちろん、泳いでいるときはつけているのですが、プールから上がって一休みすると、さっさと脱いでしまいます。

 西武ゆうえんちは水着を着用することが義務付けされています。ヨーロッパのプールでは、小さな赤ちゃんは裸んぼで泳ぐ場合もありますし、反対にアメリカ合衆国では、小さな女の子でもビキニは禁止でワンピースタイプでなくては、警察が来てしまうという州もあるそうですから、西武ゆうえんちが厳しすぎるということもありません。

 たぶん、赤ちゃんが何もつけていないとあちらこちらで粗相をしてしまうのではないかと危惧しているのでしょう。

 解決策として水着を別に3着購入しました。プールから出るたびにお着替えをさせるのです。夢子は、乾いた水着だと、満足しています。3回着替えて、4枚の水着がすべて濡れてしまったら、家に帰る、というスケジュールにしました。2回目に着替えたときに温かいうどんを食べるというスケジュールも組み込みました。

 あとで考えたのですが、プールの水は塩素が入っています。その水が体に触れた状態で太陽の光を浴びると、かなりかゆいと感じていたのでしょう。

水泳教室を再開する

 それでも2ヶ月近い期間、週に5日くらいプールに通わせて、本当に泳ぐのが大好きな子になりました。それで西武ゆうえんちのプールが閉園したあと、また、高田馬場にあるスポーツセンターに連れて行き始めました。

 連れて行くと大喜びしているのに、水の中にしばらくいると、また泣き出します。高田馬場の水泳教室は「母と子ども」の教室で、プログラムがあります。母親が常に子どもを支えており、先生が指示したときだけ、手を離せます。

 そういうきっちりしたプログラムが嫌いなのかなと思って、もっと自由なところを探しました。中野にあるスポーツクラブ内の水泳教室は、1歳半くらいでちゃんと歩けることが条件。その水泳教室なら、子どもが1人で参加できるし、先生が20人くらいの子どもを見ているので自由に動ける時間も長いのです。

 最初は、ちょっと大人気分で1人参加をしていましたが、しばらくするとやはり泣き始めました。指導員の方がとても熱心で、おもちゃなどで遊んでくれて慣れるようにしてくれたのですが、どうしても泣きやみません。

プールの水に注意!

 結局、水泳教室は断念したのですが、その後、小児皮膚科の先生とお話をしたときに聞いてみました。

 実は、室内プールは屋外プールに比べて、数倍の塩素が入っているのだそうです。そのため、お肌がちょっと弱い子は、かなり痛みがあり、それで泣くのです。ある程度の年齢になれば、だんだん痛みもなくなるので、水泳教室は小学校に入ってからくらいの方がいいようです。

 アトピー性皮膚炎の治療のためというより、成長してからアトピーが再発しないように水泳を始めるというスタンスがちょうど良いようです。

著者情報

吉原久美子

10代の頃に患った慢性腎炎を克服し、36歳、39歳、41歳で出産。3人の母親です。最初の2人を東京で産んだあと、長女が4歳、長男が1歳11ヶ月でスペインに移住し、次男をスペインで出産しました。丸高出産ですから、それなりの問題もありましたが、3人ともすくすくと大きくなりました。 現在、ウエブライターとして「扶桑社・日刊住まい」などでスペインの文化などを紹介しています。

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