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アトピーの私が今までに試した治療法!海外でのアトピー治療とアヴェンヌウォーターについて

 こんにちは。物心つく前からアトピーをわずらい、以後、40数年アトピーと戦っている出雲ゆき子です。幼稚園から高校まで、主にリンデロンVとキンダーベートによる薬物治療を受け、大学時代にはステロイドを抜くという治療方法でアトピーが悪化し、人生初の入院を経験することになりました。その後、アトピーの症状は完全に治ったわけではないものの、時折、軟膏(マイザー軟膏。ステロイド強度はベリーストロング)を塗る程度でなんとか収まるようになっていました。

イギリスは肌に合う?アトピー症状が出ない1年間

 卒業後、語学研修のためにイギリスに留学することになったのですが、その間は、ほとんどかゆみはなく、アトピー症状も収まっていました。空気があまり乾燥していなかったことも関係あると思われますが、心地よく1年を過ごせて心身ともに楽だったことを記憶しています。

 滞在中は学校の寮に住んでいたのですが、食事はすべて寮の食堂で食べていました。日曜日だけは寮の食堂が開いていないので、友人たちとレストランに行ったり、適当にお菓子を買って済ましたりしていました。

 あまり料理がおいしくないといわれるイギリスですが、期待を裏切らず、寮の食事も決しておいしいものではありませんでした。特にパンやオートミールなどの主食系と肉料理などのメイン系はすべておいしくなく、サラダとフルーツだけを食べて過ごしていました。

 もしかしたら、主食を食べない方が、アトピーには良いのかもしれませんね。私は食物アレルギーはありませんが、アトピー患者の中には小麦や米などの主食となりがちな食べ物にアレルギー症状が出る人が多いです。主食やスナック類を食べるとかゆみが強くなるような気がする方は、主食やスナック類をなるべく避けてみても良いかもしれません。

アトピーは小康状態!パリへの引っ越し

 せっかくなので英語以外の外国語も習得したいという思いが強まり、大学の第二外国語として習っていたフランス語を学ぼうと決意しました。パリ大学内にフランス語とフランス文学を同時に学べるコースがあることが分かり、とりあえず試験だけは受けてみようとパリに飛びました。

 飛んだといっても、実際にはバスでいきました。イギリスで学生証を発行してもらっていたので、学割が適用され、往復10,000円足らずで英仏海峡を渡ることができました。試験に無事にパスし、2年間の留学が決定し、居をパリへと移したのです。

豪華サロンで皮膚科治療

 しかし、パリに引っ越すや否やアトピー症状が悪化しました。なぜか、顔が急激に腫れてしまい、顔を隠そうにもサングラスがかけられない(顔が腫れて顔幅が巨大化していたため)という最悪の事態になったのです。すぐにホームステイ先のマダムに相談し、アトピーを専門に治療している医師のところに向かいました。

 クリニックは、クリニックというよりはサロンという方がしっくりとくる雰囲気でした。パリの16区(パリ市内の中でも有数の高級住宅地が集まる区)らしく、肌の悩みを病院で解決したいと考えるマダムやムッシューたちが集まっていました。今でいえば高級美容皮膚科のようなものですね。当時(1990年代後半)は日本ではあまりなじみがないスタイルでしたので、「ここは本当に保険が適用される皮膚科なのだろうか?」と少々不安に感じながら私の順番が来るのを待ちました。

フランスの天然水療法で症状が一時的に収まる

 私の名前が呼ばれ、診察が始まりました。医師は、大学時代に一時的に通った皮膚科クリニックの医師と同じく、ステロイド治療を拒否するタイプの方でした。「また、アトピーが悪化してしまうのでは?」と不安になったのですが、まずはとりあえず顔の大きささえ元に戻ればよいと考え、医師の治療に従ってみることにしました。

 治療薬として日本でもバラエティストアなどで売っているアヴェンヌのウォータースプレイとクリームが渡されました。医師曰く、「天然水の成分がアトピーに良い」とのこと。半信半疑で、その日から毎日アヴェンヌウォーターとアヴェンヌクリームを塗る治療が始まりました。すると、なんと1週間ほどで顔の大きさは元に戻り、ひざ裏やひじ裏のかさつきも改善されたのです!おそるべしアヴェンヌの力!侮っていて申し訳なかったと浅慮を反省しました。

2年間をアヴェンヌで乗り切る

 そういえば、パリではアヴェンヌウォーターは化粧品店ではなく薬局で売っているんですよね。薬効が認められているのかどうかについては不明ですが、アヴェンヌウォーターに含まれているある種の成分が皮膚病の状態を緩和させる効果があるのは事実のようです。わたしも2年間はステロイド薬を塗らずに、アヴェンヌウォーターとアヴェンヌクリームだけで乗り切ることができました。

 もちろん、ステロイド薬と比べると症状が収まるまでに時間はかかります。しかし、薬物治療と併用する刺激がほとんどない保湿剤を探している方には、アヴェンヌウォーターなどの天然水や温泉水が原料のものも良いかもしれませんね。

著者情報

出雲 ゆき子

東京大学医学部で精神衛生学(専門は発達障害児の療育、親とのかかわり方)を専攻。博士課程では精神医学・看護学を専攻。博士号取得。卒業後、アメリカや韓国等で看護学や救急医学についてのリサーチに従事。現在は主に看護額、精神衛生学、金融関係の執筆業を営む。AFP、ファイナンシャル・プランニング技能士2級、JAPAN MENSA会員

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