ママモル

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アトピー物語・アトピー発症から治療まで

 こんにちは!36歳で初めての子どもを産んでから次々と3 人の母になった吉原久美子です。2人は東京で、末っ子はスペインで産みました。どちらかというと私の家族も夫の家族もアレルギー体質です。そのため1人目の夢子は0歳児でアトピー性皮膚炎が出てしまいました。どのようにアトピーの子と付き合ってきたかを紹介します。

 今回は、夢子のお肌のガサガサを見つけてから、アトピー性皮膚炎とわかり、治癒していった様子の駆け足での紹介です。

アトピーはある日突然始まる

 娘の夢子は1月11日生まれです。空からポツンポツンの雪が落ちてくる日に生まれました。寒い時期の出産は大変です。寒い時期に生まれると、防寒着など小さなサイズを買わなくてはいけません。それにお着替えも重ね着が多いので、夏生まれよりもお仕事が増えます。

 新米ママである私が、やっと着替えやお風呂に慣れてきて、少しだけ暖かくなってきた3月の終わり頃、ほっぺがガサガサしているのに気づきました。その時点では、特に夢子はかゆくて泣くということもなかったので、乾燥しただけだろうと思い、ベビーオイルを塗りました。

 お風呂上がりの温かいお肌にベビーオイルを塗ると、そのときはツルツルになったように感じるのですが、時間が経つとまたカサカサしてきます。ベビーオイルを変えたり、他の赤ちゃん用のミルクローションなどを使ってみたりしました。

 洗い方が悪かったのかなとよく洗ってみたり、強く洗いすぎたかなとソフトに洗うようにしてみたりしたのですが、良くなるどころかだんだん悪化していきました。

ご近所の小児科へ

 夢子もかゆくてむずかるようになってきたので、これはやはり病院に連れて行くしかないなと思い、ご近所の小児科へ連れていきました。アトピー性皮膚炎と診断され、大きな病院への紹介状をいただきました。

 検査の結果は、人工乳のアレルギーで母乳かアレルギー用ミルクを使いましょうということでした。そしてステロイド系の塗り薬をいただきました。小さい子にステロイドはちょっと怖いなと思ったのですが、皮膚の再生をしなくては結局何も始まりません。その上で、アレルギー物質を除去して再発を抑えるというのがベターな選択です。

 塗り薬はお風呂から上がって清潔な肌になっている状態で塗ることが大事。虫刺されによるかゆみ止めのように、かゆいから上から塗り重ねると汚れが蓄積してそれがまたアトピーの原因になるそうです。

 ステロイドを使うと半月から1ヶ月程度で肌は回復します。そして、回復したときに本当の意味でのアトピーとの戦いが始まるのです。母乳と良い母乳を作る生活については別記事を参考にしてください。

人工乳に対してアレルギーを持っているかどうか見極め方

 病院でおもしろい話を教えてもらいました。

 それは、人工乳でアレルギーがあると髪の毛が立ってしまうということです。赤ちゃんで髪が立ち上がっている子って結構いますよね?うちの夢子もしっかり立ち上がっていて、ベビーパンクとあだ名をつけて笑っていました。笑っている場合ではないんですね。

 ヨーロッパの赤ちゃんで髪の毛が立っている子はほとんどいないようなと質問したら、そもそも髪がほとんどないので立たないんだということ。確かにヨーロッパの赤ちゃんは、ほとんど髪の毛が生えてないし、生えていても産毛のような髪です。ハゲているような頭にしっかりリボンを巻きつけている子もいます。

 髪の毛が立っているからといって、すぐにアトピー性皮膚炎になるわけではなく、一部の赤ちゃんだけがアトピーになるのですが、やはり人工乳があまり体にあっていないようです。もしも髪の毛が立っていたら、ミルクの種類を変えるか、母乳多めにするなどの処置をした方がいいのかもしれません。

アトピー性皮膚炎治療のためにしたこと

  • 母乳だけを与える
  • 離乳食はいわゆる粗食。ご飯中心で、お出汁はちゃんと昆布とかつお節、スープは鶏ガラスープを使って人工的なスープの素やだしの素は使わない。
  • 母乳を与えている間は、自分自身も食べ物に気をつける。チキン・卵・牛乳がアレルゲンだったのでそういったものは全部除去。
  • お日様に当たるようにする。裸ん坊にして窓際で毎日日向ぼっこ。
  • 布おむつにする。やはり紙おむつは肌に湿気がこもること、紙おむつ表面に付着している加工が肌に不快感を与える。
  • 私自身が赤ちゃんを抱っこするときに着る服の素材を全部ナチュラル素材に。ただし、ウールは顔に当たると肌が赤くなるので、使わない。オーガニックコットン、シルク、カシミアのみ使用。

 5番目に紹介した「布おむつにする」ですが、特別に誰かに勧められたというわけではありません。生理の時に絹の生理用品を使うと生理が軽くなるという記事を読み、やはり自然素材を肌につけるのとプラスチック製品をつけるのとでは違いがあるのだなと思い、実践しました。

 布おむつは、乾燥機を使えば比較的大変さはありませんでした。もちろん、お出かけのときは使い捨ての紙おむつを使用していました。布おむつをつけると本当に気持ち良さそうにしていたので、布おむつにしてよかったなと思いました。

 その他、アトピー性皮膚炎に関する勉強会のようなことをしている時には必ず出席するようにしていました。専門家の方の話を聞くのはとてもためになるというだけではなく、アトピー性皮膚炎の子どもを持っているお母さんたちと情報を交換できること、そしてたまに愚痴を言い合うことができるからです。

少し痩せていても元気な子どもに!

 私自身のアトピー治療体験を簡単に紹介しましたが、もちろん、その間も色々大変なことはありました。まず、母乳に関することがメインですが、それは関連記事をご覧ください。

 ただ、食事に注意して育てたので、痩せっぽちでしたが元気に育ちました。成長してからも太りにくい体質です。アトピーとじっくり付き合うのは大変ですがアトピーを治すということ以外にもたくさんメリットがあります。

著者情報

吉原久美子

10代の頃に患った慢性腎炎を克服し、36歳、39歳、41歳で出産。3人の母親です。最初の2人を東京で産んだあと、長女が4歳、長男が1歳11ヶ月でスペインに移住し、次男をスペインで出産しました。丸高出産ですから、それなりの問題もありましたが、3人ともすくすくと大きくなりました。 現在、ウエブライターとして「扶桑社・日刊住まい」などでスペインの文化などを紹介しています。

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