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蜂蜜厳禁!1歳未満の赤ちゃんにあげてはいけない食べ物とは?

 離乳食が始まると、赤ちゃんの食べられるものがどんどん増えていきます。ですが、1歳未満の赤ちゃんに食べさせてはいけないものや量を制限した方が良いものは意外と多くあります。どのようなものが禁じられているのか、また、どのようなものは摂取量を制限するべきなのかについて説明します。

大原則!1歳未満の赤ちゃんに蜂蜜は厳禁

 1歳未満の赤ちゃんに絶対に食べさせてはいけないものとして、蜂蜜を挙げることができます。日本国内の赤ちゃん用のお菓子に蜂蜜が含まれていることは滅多にありませんが、海外の赤ちゃん用のクッキーやスナックには、稀に蜂蜜が含まれていることがありますので、しっかりと原材料表示をチェックするようにしてくださいね。

乳児ボツリヌス症を引き起こす可能性が!

 土の中には、ボツリヌス菌の芽胞が存在します。蜂蜜は土で育った花の蜜から出来ていますので、土の中のボツリヌス菌の芽胞が含まれている可能性があります。5%~10%の蜂蜜にはボツリヌス菌の芽胞が含まれているとも言われていますので、「ちょっとだけなら大丈夫かも」と思って蜂蜜入りのお菓子を与えたら、意外な高確率で乳児ボツリヌス症にかかってしまうということもあるのです。

 また、蜂蜜を使ったミツロウ(蜜蝋)は加熱していますので、ある程度はボツリヌス菌が不活性になっていると予想されます。ですが、完全にすべてのボツリヌス菌が不活性化・死滅しているとは断言できません。ミツロウが含まれているクリームやオイル、クレヨンなども、1歳未満の赤ちゃんには触れさせない方が良いでしょう。

発症者のほとんどが1歳未満

 乳児ボツリヌス症とは、その名の通り、1歳未満の乳児が罹患しやすいボツリヌス菌による疾患です。ボツリヌス菌の芽胞が腸内で増殖し、麻痺や筋力低下、便秘などの症状を引き起こします。最悪の場合には死に至ることもありますので、絶対に与えないようにしてください。1歳を過ぎると、身体の抵抗力もついていきますし、腸の消化能力も向上します。蜂蜜入りの食べ物は、1歳を過ぎるまでは控えておきましょう。

食中毒の可能性があるものは避ける

 消化機能がまだ不完全な1歳未満の赤ちゃん。食中毒を起こす可能性がある食べ物も、できれば避ける方が良いでしょう。

生の魚介類

 生魚や生の貝類には、サルモネラ菌や黄色ブドウ球菌、ノロウイルス、ビブリオ・バルニフィカスなどの細菌が付着している可能性があります。いずれも体内に入ると、激しい腹痛や嘔吐、下痢などを引き起こすことがあります。過熱することで殺菌することが可能ですので、1歳未満の赤ちゃんだけでなく3歳以下の幼児に魚介類を与えるときは、しっかりと加熱するように注意して下さい。

 また、アニキサスなどの寄生虫が魚の体内に入っていることもあります。サバやサケなどに入っていることが多く、生魚だけでなく天日干しの干物などに住みついていることがあります。3歳以下の乳幼児に魚を食べさせるときは、新鮮なものを充分に加熱してから与えるようにしてくださいね。

常温で長時間放置したもの

 ご飯やおかずなどの加熱調理したものは、すぐに食べるか、適度に冷ましてから冷蔵もしくは冷凍保存します。常温で長時間放置してしまうと雑菌が繁殖しますので、赤ちゃんに食べさせると、腹痛や下痢、嘔吐などを引き起こす可能性があるのです。

 また、常温の状態で長時間放置したコップや水筒、ストローなども注意が必要です。コップを使用する度に軽く水洗いしたり、ストローを取り換えたりなどの工夫をするようにしましょう。

食品アレルギーの元になるものは量を減らす

 食品アレルギーの元になる食べ物は、赤ちゃんによってはかゆみやじんましん、下痢、呼吸困難などの症状を引き起こす可能性があります。赤ちゃんの体調が良いときを見計らいながら、徐々に与えていくことができます。

三大アレルギー源は少量ずつ

 乳幼児期にアレルギーを感じることが多い小麦と卵、牛乳は、いきなり大量を与えるのではなく、少量ずつ食べさせるようにします。赤ちゃんにかゆみや下痢、嘔吐などの反応が起こらないなら、徐々に量を増やしていくことができるでしょう。

 万が一、小麦や卵、牛乳を食べさせてアレルギー反応が出たとしても、一生食べられないというわけではありません。身体が成長して抵抗力をつけていくことで徐々に食べられるようになりますので、気長に様子を見守りましょう。

アナフィラキシーショックが出やすいものも少量ずつ

 食品アレルギーの原因になりやすい食べ物はいくつもあります。その中でも特に呼吸困難や意識の低下などの生命の危機をもたらす重篤な反応「アナフィラキシーショック」を起こしやすい食べ物は、いきなりたくさんの量を食べさせるのではなく、少量ずつ与えていく方が良いでしょう。

 アナフィラキシーショックが出やすい食べ物としては、そばやピーナッツ、イカ、タコ、エビ、カニが挙げられます。特にイカやタコ、エビ、カニのシーフードは食中毒の恐れもありますので、充分に加熱したものを少量ずつ食べさせるようにしてください。

窒息する可能性があるものは形状を工夫する

 噛む力が弱いだけでなく、気道も狭い赤ちゃん。食べ物で喉を詰まらせてしまう可能性も少なくありません。窒息する可能性がある食べ物を避けたり、形を工夫したりすることができるでしょう。

喉を詰まらせやすい食材

 お餅や白玉、こんにゃくゼリーなどは、赤ちゃんには噛み切りにくいものですので、そのまま与えてしまうと喉を詰まらせる可能性があります。乳児の間は与えないようにするだけでなく、1歳を超えてからでも、与えるときは充分に注意をするようにしましょう。

飲み込んでしまう可能性がある食材

 ある程度の大きさがあるとしっかりと噛んでから食べますが、1センチくらいの大きさの食べ物はしっかりと噛まずに飲み込んでしまうことがありますので、与えるときは注意をする必要があります。

 例えば、ピーナッツやアーモンド、豆類、キャンディーなどは、赤ちゃんが飲み込んで喉を詰まらせやすい食べ物です。キャンディーは3歳以上になるまで控えたり、ピーナッツなどのナッツ類や豆類はすりつぶしてから与えるようにしたりするなどの工夫をしてくださいね。

調味料にも気を付ける

 塩分が強い食事や油分が多い食事は、まだ完全には発達できていない赤ちゃんの消化器官に負担を与えてしまいます。また、塩分や油分が多い食事を与えることで味覚が正常に育たず、将来的に生活習慣病にかかってしまう可能性を高めてしまうことにもなります。

ベーコンなどの加工食品も注意が必要

 調理をするときに塩分や油分を控えるのはもちろん、すでに塩分や脂質が多く含まれている食材にも注意が必要です。例えば、ベーコンやオイルサーディン、ツナ缶、塩分が多めの塩鮭などは、保存に耐えられるように大量の塩分が含まれています。赤ちゃんの食事に使用するときは、ごく少量だけに限るようにしてください。

赤ちゃんの食べ物の世界を徐々に広げていこう!

 乳幼児の時期は食べられないものや避ける方が良いものが多く、食事を準備するのが少し大変になるかもしれません。ですが、その手間が、赤ちゃんの弱い胃や腸を守っていくことや大人になってからの病気リスクを下げることに繋がります。面倒に思わずしっかりと対応していくようにしましょうね。

著者情報

ママモル編集部

子供の健康を守る米国のサイト『Safbaby』が運営するウェブマガジン『ママモル』の編集部です。

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