文:SafBabyのゲストエキスパート : カレン・ランジ氏 編集者:aesmai
砂糖を多く含む食事が、子供のイライラや多動性を引き起こすことが分かっています。新たな研究によって、標準的な米国人の食事の多くに添加されている着色料や保存料、人工調味料の摂取が、子供の短気や睡眠不足、攻撃的な行動に繋がることが明らかになりました。
これらの食事には4000種類以上の添加物が使用され、米国の子供4人に1人の割合で多動性の症状を引き起こしています。一方、ヨーロッパでは、認可されている添加物は20種類未満にとどまり、多動性がみられるのは2000人に1人の割合です。注意欠陥・多動性障害(ADHD)の子供の食事から人工着色料、人工調味料、保存料を含む食品を除去すると、気分が向上し、穏和な性格に変わる事が分かってきました。
子供への緑色野菜の有効性
緑色野菜に含まれるマグネシウムは、行動を落ち着つかせる働きがありますが、殆どの子供達は食事から十分な量を摂取出来ていません。
1990年にデレク・ブライス・スミス教授による研究で、マグネシウム不足が脳の化学的性質を変化させ、子供が攻撃的になることが分かりました。また亜鉛が不足すると、問題行動や学習障害、砂糖や塩分を好む味覚障害を引き起こすと指摘しました。
精製された炭水化物や小麦粉の食品は、心身の不調や短気、対人不適応を引き起こします。子供のビタミンや鉄不足は攻撃的行動と関連し、抑うつや犯罪行動に繋がる可能性があります。
食物アレルギー、ファーストフードと攻撃性、抑うつとの関係
エドウィン・S・ダグラス著の『食事と暴力性』の記事によると、躁うつに関連する暴力性について重要な事が明らかになっており、現代栄養学に関する研究でも、食物へのアレルギー反応や依存性と、精製された砂糖の過剰摂取が、躁うつの2大主要原因であると指摘しています。
これらの反応が、神経系を介して常に体内の緊張状態を作り出します。中等度から重度のうつ病も、食物へのアレルギーや依存反応に起因しています。例えば、小麦アレルギー患者が小麦を摂取すると、数時間ないし数日以内に抑うつ状態に至ることが多数の論文で示されています。現代社会は、調理加工済みのファーストフードに頼りすぎるあまり、自ら不安定な状態を引き起こしているのです。感情と身体状態はリンクしているため、体の栄養不足な状態が欲求不満や怒り、短気等の感情に影響を及ぼしているのです。
酸性食品とアルカリ性食品
動物性タンパク質や精製加工食品は酸性で、摂取すると体内のpH値が酸性に傾き、身体に悪影響を及ぼします。一方、植物性の食品を摂取するとアルカリ性に傾き、心身に良い効果があります。
まとめ
新鮮な植物性食品の摂取を増やすと、心身の症状の多くが改善する可能性があります。果物や野菜の摂取を増やし、砂糖、着色料、添加物、保存料や動物性食品の摂取を減らした、健康的でバランスの良い食事を摂ることが子供には重要です。
人工的ではない自然な食事で、身体に必要な栄養素を摂取する事が出来ます。そうすれば、活動的で機敏な行動ができ、また感情のコントロールが出来る生活が送れるでしょう。
参考:
http://www.ehow.com/about_5206899_relation-between-child-diet-behavior.html” http://www.ehow.com/about_5206899_relation-between-child-diet-behavior.html
http://www.livestrong.com/article/262789-how-diet-affects-childrens-behavior/” http://www.livestrong.com/article/262789-how-diet-affects-childrens-behavior/
http://www.teachingexpertise.com/articles/diets-and-their-effect-on-childrens-behaviour-1128
Ranzi, Karen. Creating Healthy Children: Through Attachment Parenting and Raw Foods. Ramsey, NJ: SHC Publishing, 2010.