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妊娠中の肌の乾燥に注意!その理由と肌を守るためにできること。

妊娠中は、妊娠していないときよりも肌の保湿を心がけなくてはなりません。なぜ保湿が大切と言えるのか、また、効果的に保湿するための方法について説明いたします。

妊娠中は乾燥や肌荒れが起こりやすい時期

妊娠中は、普段は肌に問題を抱えていない人でも、トラブルが起こりやすくなる時期です。肌のコンディションが整いにくい理由として、次の5つを挙げることができます。

1.黄体ホルモンの分泌量が増える

妊娠中は黄体ホルモン「プロテスゲロン」の分泌が増えます。プロゲステロンの分泌量が増えると、肌本来の外部刺激から守るバリア機能が低下してしまい、肌の水分量が減ったり、皮脂が過剰に分泌されたりすることがあります。そのため、肌の調子が安定せず、粉がふいたように乾燥したり、そうかと思うと部分的にニキビができたりしてしまうのです。

2.必要な水分量が増える

肌が充分に保水された状態なら、乾燥とは無縁になるはずです。ですが、妊娠中は血液量が増えたり、羊水や赤ちゃんの身体などに大量の水分が必要になったりしますので、いくら身体に多くの水分を取り入れても、肌が潤いにくくなってしまうのです。

もちろん、飲んだ水がすべて血液や羊水、胎児に使われるわけではありません。ですが、妊娠していないときよりも必要な水分量が増えることは事実ですので、1日に2リットル程度は飲むように心がけたいものですね。

3.栄養バランスが崩れやすくなる

妊娠中は味覚が変わることも多く、今まで好きだったものが食べられなくなってしまうことがあります。また、味覚だけでなく嗅覚も敏感になりますので、匂いだけでもむかついて食べられなくなるものも増えていきます。そのため、栄養バランスの取れた食事をしようと思っても、なかなか実現できなくなってしまうのです。

血液量の増大や胎児の骨格形成などのために通常以上のミネラル等の栄養素が必要になりますので、栄養バランスの取れた食事をしっかりと食べていても栄養が不足してしまうこともあります。普段よりも多めのミネラル・ビタミンを摂取するように心がけたり、妊婦も安心して服用できるサプリメントなどを利用したりすることができるでしょう。

4.便秘になりやすくなる

妊娠中は血液や羊水などのために大量の水分が必要となりますので、普通にいつもと変わらない量を飲むだけでは、水分不足になってしまうこともあります。また、お腹が大きくなると徐々に身体が動かしにくくなりますので、運動不足にもなりやすい時期です。それに加えて、子宮が大きくなっていきますので、腸の活動を圧迫していくようになります。

水分不足と運動不足、腸活動の不活発化。これらの条件が重なりますので、妊娠中は便秘になりやすい時期とも言えるのです。便秘になると腸内環境が悪くなり、肌荒れしやすくなります。

5.生活リズムが崩れやすくなる

妊娠中はホルモンバランスが崩れますので、イライラすることが増えたり、夜中に急に目が覚めたりすることがあります。そのため、生活リズムが安定せず、吹き出物ができやすくなったり、ガサガサした肌状態が広がったりすることがあるのです。

肌が乾燥すると妊娠線ができることも

さまざまな理由から、肌荒れや乾燥を起こしやすい妊娠期。「仕方のないことだから」と言って放置してしまうと、妊娠線が出来てしまうこともあります。妊娠線は一度出来てしまうと、レーザー治療などの外科的施術を行わないと完璧には消すことができません。乾燥と妊娠線の関係について探っていきましょう。

サイズ変化に肌がついていけないと妊娠線ができる

妊娠中は身体が自然と脂肪を蓄えるようになります。胎児を保護し、胎児の栄養を確保するためには仕方のないことですが、お腹周りだけでなく胸や腕、太ももも一回り大きくなってしまいます。

皮膚にはある程度の伸縮性がありますので、皮下脂肪で身体のサイズが大きくなってもすべての部分を覆うことは可能です。ですが、急激に身体のサイズが大きくなってしまったり皮膚が乾燥していたりすると、充分に皮膚が伸びることができず、皮膚の内側にあるコラーゲン組織に亀裂が入ってしまうことになります。

コラーゲン組織に亀裂が入ると、表皮(肌のもっとも外側の部分)からその亀裂が見えるようになります。この少しくぼんだところに見られる赤~紫色の線を「妊娠線」と呼びます。つまり、妊娠線は、身体のサイズ変化に皮膚がついていけなかった証拠とも言えるのです。

妊娠線の予防のためにも保湿が大切

一度出来てしまうと完璧に消すことができない妊娠線。なるべく作らないためにも、急激に体重増加しないように自己管理することと、お腹周りや胸回り、お尻の下、太ももなどの皮下脂肪が付きやすいところをしっかりと保湿することが大切です。

乾燥が肌荒れやかゆみも引き起こす!

皮膚の乾燥は、妊娠線以外にもいくつかの不快な症状を引き起こします。例えば、乾燥した部分を放置すると、そこから肌荒れがひどくなり、皮膚が角質状に硬くなってしまうこともあります。また、乾燥した部分からさらに水分や油分が抜けてしまい、かゆみを伴うこともあるでしょう。かゆくなって掻いてしまうと、さらに肌荒れが悪化したり、乾燥した部分が広がったりすることもあります。

乾燥を防ぐための効果的な方法

乾燥を防ぐためには、身体の内側と外側の両側からケアをすることができます。内側からのケアとしては肌の保水力を上げてくれる食べ物を取ること、外側からのケアとしては保湿クリームやオイルをこまめに塗ることが挙げられます。

肌の保水力を高める栄養素と食べ物

肌の潤いを保持するビタミンAや肌の乾燥による炎症を抑えるビタミンB、コラーゲンの生成を促すビタミンC、肌の新陳代謝を促すビタミンEなどのビタミン類を不足なく摂取することで、肌の保水力を高めていくことができます。

例えば、ビタミンAは鶏レバーや青魚、卵、緑黄色野菜に多く含まれており、ビタミンBは大豆製品や卵、鶏レバーなどに含まれています。ビタミンCは緑黄色野菜や新鮮なフルーツに多く、ビタミンEはナッツ類やゴマなどに多く含まれています。

また、皮膚の角質層の保水力を高めるセラミドも、妊娠中は特に積極的に摂取することができるでしょう。セラミドは海藻類や豆類に多く含まれていますので、1日に1回は副菜として食べたいものですね。

1日1~2回の保湿ケア

皮膚の外側から適度な油分や水分を塗り込むことで、肌の潤いをキープすることもできます。ただし、妊娠中は肌が敏感になりやすい時期ですので、今までトラブルが起きなかったボディクリームを塗っても、かゆみや赤みが出てしまうこともあります。また、今まで気にならなかった匂いにも、敏感に反応してしまうこともあります。

できればオーガニックや低刺激のものを選ぶようにし、こまめにお腹周りやお尻回り、太もも、胸などのケアを続けていきましょう。お風呂上りは肌の浸透力が高くなっていますので、ボディケアには最適のタイミングです。1日1回~2回、丁寧にケアしていきましょうね。

こまめな保湿ケアで妊娠線を予防しよう

皮膚が乾燥に傾きがちな妊娠期。そのまま放置してしまうと、妊娠線や肌荒れ、かゆみなどができてしまいます。ビタミンやミネラルが豊富な食べ物を食べ、こまめに保湿ケアをしていきましょう。

著者情報

ママモル編集部

子供の健康を守る米国のサイト『Safbaby』が運営するウェブマガジン『ママモル』の編集部です。

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