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熱中症になったらどうする?頭だけじゃない冷やすべき箇所。

熱中症にかかったら、できるだけ早く身体を適切な温度に冷やすことが大切です。しかし、頭だけを冷やしていても、スムーズに体温を下げることはできません。熱中症にかかったときに冷やす場所と適切な対応についてまとめました。

頭を冷やしても体温は下がらない!熱中症時に冷やすべき場所は?

熱中症にかかると頭痛を訴える人も多いため、取りあえず手近なタオルなどを水で固く絞って額に乗せて、体温を下げるための応急処置をするのではないでしょうか。もちろん、何もしないで放置しているよりは、額を冷やす方が良いでしょう。しかし、額を冷やしているだけでは、身体全体の温度を効率よく冷やすことはできないのです。

皮膚のすぐ下を太い血管が通る場所を冷やす

太い血管には、大量の血液が流れています。つまり、太い大静脈が皮膚の直下を流れている場所を冷やせば、血液の温度が下がり、全身の温度もスピーディに冷やすことができるのです。以下の部位には大静脈が皮膚の直下を流れていますので、熱中症にかかったときは適切に冷やして下さい。

  • 太ももの付け根(前側)
  • 首の両脇
  • 脇の下

効率よく身体を冷やす方法は?

体温が上昇したときは、太ももの付け根か首の両脇、脇の下に保冷剤を当てて冷やしましょう。保冷剤がないときは氷を入れた袋や冷水でしぼったタオルでもOKです。また、タオルや袋がないときは、自動販売機やコンビニ等でよく冷えたペットボトル飲料を買い、首筋や脇の下に当ててください。

体温が40℃を超えると全身がけいれんするなどの重篤な症状が出ることもあります。一刻でも早く体温を下げるために、身体を効率よく冷やせる部位を冷やしましょう。

熱中症にかかったときの応急手当

暑い屋外や室内で軽いめまいや頭痛、身体のほてり、立ちくらみなどの症状が出たときは、熱中症にかかったと判断できます。症状が深刻化しないように、次の手順で手当てをしてください。

1.身体を締め付けるものを外す

身体を締め付けていると、体温がスムーズに下がりません。ベルトやネクタイは外し、下着がきついときは下着も取りましょう。

2.靴下や靴を脱ぐ

靴下や靴なども、身体の温度を冷やす際には邪魔となります。靴下と靴を脱ぎ、足部の末端を開放しましょう。

3.身体全体を冷やす

うちわや扇風機などを使って、身体全体を冷やします。近くに冷房の利いた部屋があるときは、すぐに涼しい室内に入ります。

4.身体の局部を冷やす

次は脇の下や首筋、太ももの付け根に保冷剤や冷水で絞ったタオルを当て、身体の局部を冷やします。できるだけ早く体温を下げることで、重篤な症状へと進むことを防げます。

5.ゆっくりと常温の水分を摂取する

血液をスムーズに循環させるためにも、適度な水分補給が必要です。しかし、急に冷たい飲み物を摂取すると、身体への刺激が強すぎて水分をスムーズに吸収できない可能性があります。常温の飲料(できれば塩分も入ったスポーツ飲料)をゆっくりと飲むようにしてください。

むかつきや嘔吐が見られるときは無理に水分摂取をしない

むかつきがあるときや嘔吐したときは、熱中症であることが分かっていても、無理に水分摂取する必要はありません。むかつきなどが収まってから、ゆっくりと水分を補給するようにしてください。

もしかして熱中症?疑われるときにすべきこと

熱中症ではないものの、なんとなくだるいときや喉が異常に渇くとき、身体の火照りがなかなか癒えないときは、早めの措置で深刻な体調不良に発展してしまうことを回避できます。「なんか体調がおかしいな」と思ったときは、次の3点を試してみましょう。

水分と塩分を補給する

汗を大量にかいて、軽い脱水症状が起こっている可能性もあります。水分だけでなく塩分も適量補給しておきましょう。塩分が適度に入ったスポーツ飲料を飲むことがおすすめですが、手近にスポーツ飲料がないときは、塩分が入ったタブレットやキャンディーでもOKです。たっぷりのミネラルウォーターや麦茶も飲みつつ、塩分も補給して下さい。

日陰で体をしっかりと休ませる

屋外で体調不良を感じたときは、すぐに日陰に入り、体が休まるまでじっとしていましょう。座っていることがつらいときは、横になり、体を楽にして下さい。

重症のときはすぐに救急車を呼ぼう

むかつきや嘔吐が止まらないとき、意識が混濁しているとき、体温が下がらず体の火照りがおさまらないときは、極度の熱中症にかかっていると判断できます。すぐに救急車を呼び、医療機関で適切な処置を受けるようにしましょう。

早期に体温を下げることが大切!

熱中症にかかったと思われるときは、効率よく体を冷やして、早めに体温を正常に戻すことが大切です。熱中症が深刻化すると、命の危険にもつながります。適切かつ早期の処置で、熱中症の深刻な症状を回避していきましょう。

参考:環境庁「熱中症を疑ったときには何をするべきか」
日本気象協会「応急処置のポイント」

著者情報

ママモル編集部

子供の健康を守る米国のサイト『Safbaby』が運営するウェブマガジン『ママモル』の編集部です。

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