ママモル

子供の健康を守る米国のサイト『Safbaby』が運営するウェブマガジン

風邪やインフルエンザの流行期に子供の健康を維持する自然な予防法

文:SafBabyのヘルス・エキスパート : Dr.モーリー・クラーク 編集者:aesmai

子供達にとって、新学年は大きな転機です。新しい友達、新しい学び、新しい先生との出会い等、多くの変化と新しい経験が待っています。

この時期はまた、季節や気候、日々のスケジュールが変わる時でもあります。これらの要因により、特に大勢の子供達との接触機会が増えることが一番の原因だと思いますが、この時期は風邪、咳、インフルエンザ、耳感染症、鼻炎等の感染が一年で一番増える時となります。

そのため、親が子供の健康を守るために(親自身の健康も含めて)、試行錯誤をする時期でもあります。恐らく、何故感染症にかかる子供と、かからない子供がいるのか、疑問に思ったことがあると思います。

何故感染症にかかってもすぐに治る子と、何週間も症状が長引く子がいるのでしょうか?

一般的に行われているインフルエンザの予防接種に代わる、自然な予防法はあるのでしょうか?

この時期に子供の免疫力を上げるために、天然薬やサプリメントをどう使えばいいのでしょうか?

子供の病気の治療法:抗生物質、もしくはハーブや栄養療法

病気が、ハーブや栄養療法で安全、簡単かつ自然に対処できる時でも、大抵の場合抗生物質が処方・投与されます。

この記事では、“風邪とインフルエンザの流行期”をあらゆる側面から取り上げ、来る冬に向けて、対策や自然な予防法の知識、日常の取り組みについて詳しくご紹介します。

インフルエンザにかかる要因

罹患性-誰がインフルエンザにかかるのか?

子供(又は大人)が風邪やインフルエンザにかかる時、二つの要因があります。

  • 病原体(バクテリア又はウィルス)の強さ
  • 免疫システムの強さ

これら二つの要因によって、誰が病原体に感染し発症するか、また症状の程度が決まります。

病原体(バクテリアやウィルス)と子供の免疫システム

私達の周りには、常に病原体(バクテリアやウィルス)が存在しています。

特にそれらと接触した時の免疫システムの強さで、子供が風邪をひいたり、発症するかが決まります。インフルエンザやその他のウィルスが流行している時は、殆どの人が、何らかの方法でウィルスに接触しているのではないでしょうか。

しかし殆どの場合、接触した人のうち5-10%だけがウィルスに感染し、発症します。発症する人としない人の唯一の違いは、免疫システムの強さと健全性です。

自然なインフルエンザ予防法

健康な子供は絶対に風邪やインフルエンザにかからない、という意味ではありません。風邪やインフルエンザにかかることは、子供の免疫システムが攻撃を受け、発症し、病原体を撃破して強くなり、抗体を作るための、ごく普通で自然な反応の一部です。

しかし、強くて健全な免疫システムを持つ子供が風邪やインフルエンザにかかった時は、症状に適したハーブや栄養療法をすれば、早く簡単に治す手助けになります。

我が子の免疫システムを強化する必要はある?

もしあなたの子供が、流行している感染症にかかりやすく、治るまでに時間や労力がかかり、薬、抗生物質が必要だとしたら、免疫システムが強くないというサインです。子供の免疫力を強化するために出来る事を調べる必要があります。

前述の通り、殆どの人がインフルエンザウィルスに接触していますが、感染しやすい免疫システムの人だけが発症するのです。

メンテナンスと予防 - インフルエンザの予防法

インフルエンザを発症するか否かは、その時の子供の免疫システムの状態によります。子供の免疫システムの強さを知るにはどうしたらよいのでしょうか。また、免疫システムを健康的に強化・維持するにはどうしたらよいのでしょうか。

まず、子供の免疫システムの現状を判断するために、今までどのような感染症にかかったか思い出して下さい。そして、以下の質問に回答して下さい。

  • 咳、風邪、インフルエンザ、耳感染症等から回復するまでに通常何日かかりますか。
  • 今までに何回抗生物質を処方されましたか。
  • 過去、又は現在、アレルギー治療薬を使用したことがありますか。
  • 安全なオーガニック食材中心の食事を食べていますか。それとも加工され化学薬品処理や添加物を含む、ジャンクフードやファストフードを食べていますか。
  • 現在、ビタミン剤や栄養サプリメントを摂取していますか。

上記の質問に対する回答によって、子供の免疫システムやその潜在能力レベルの高、中、低が大体分かると思います。

子供達の免疫システムをサプリメントで補強する

免疫システムの強化や維持、そして予防のために、効果のある栄養素についてみてみましょう。

マルチビタミン/ミネラル:

16種類の必須ビタミンと主要ミネラルは、体や脳内で非常に多くの重要な機能を果たしますが、体内では作ることが出来ないため、米国科学アカデミーが“必須”と名付けました。

これらは毎日、適量を適した形で摂取しなければなりません。ビタミンCやビタミンD、亜鉛等は、直接免疫システムに働きかけますが、その他のビタミンやミネラルも全て必須栄養素に含まれる不可欠な成分です。子供にバランスの取れた食事と、マルチビタミン/ミネラルを与える事が、強い免疫システムの土台を作る最初の一歩となります。

ビタミンC:

ビタミンCは、何千もの研究のテーマになっており、特に免疫機能に関する研究で取り上げられています。1960年代にノーベル賞を受賞したライナス・ポーリング氏による最初の報告から、ビタミンCは免疫機能を補強するのに最も効果のあるビタミンという事が示されてきました。

更にビタミンCは、体内における最重要な抗酸化物質の一つとしても知られています。抗酸化物質は、子供を環境汚染の影響から守るのを助け、その結果免疫システムのストレスを軽減し、免疫力を維持・向上させます。マルチビタミン/ミネラルにも入っていますが、更にビタミンCを加えて下さい。

コロストラム(初乳):

コロストラム(初乳)は、免疫機能を回復、強化、調整する、自然界の中で最も効果のあるものです。全ての哺乳類の母親から出る初乳は、新生児が授乳により得る初めての栄養です。産後に36時間初乳が出た後、母乳が出始めます。

自然がこのような仕組みになっているのは、新生児の免疫システムが働き始め、発達するために必要な免疫ペプチドや免疫要素、成長要素を初乳に含んでいるからです。初乳を最初に与えるという自然の知恵は、健全な免疫機能の形成・維持のために初乳に含まれる栄養素が重要であることを示しています。

まとめ

予防手段として免疫力や自然治癒力を高めることで、この3つのサプリメントを子供に与えることにより、風邪やインフルエンザの流行期に子供を守り手助けする最も良い方法です。

著者情報

Dr.モーリー・クラーク

Dr.モーリー・クラークはニュージーランドで生まれ、1984年にアメリカへ移住し医学を学びました。現在Dr.クラークは3つの医学分野の博士号と資格を有しています(自然療法医学、同種療法医学、中国医学(鍼灸や薬草学を含む))。 カルフォルニア州サンタモニカにある診療所で過去26年間「ホリステックな小児医学(身体を部位単位でばらばらに診るのではなく、人の体全体を総合的に捕える小児医学)」の草分けとして活躍しています。 Dr.クラークは、1988年に針灸・薬草・栄養学・同種療法を利用した一般診療を行う診療所を開業しました。治療を受けて優れた健康状態を取り戻した母親や父親が、自分たちの赤ちゃんや子供たちも診療所に連れてくるようになりました。 子供たちの健康状態も回復させ、小児治療においても成功を収めたDr.クラークの地域内での評判が高まり、近隣の小児科医が薬による通常の医学的アプローチでは救えなかった患者の治療を託すようになりました。 子供たちの病気の原因や最も安全で効果的な治療法を発見するために経験や治療、そして知識への探求に力を注いできました。現在の評判や成功、小児科診療所はこの絶え間ない献身的努力のたまものです。 2000年には「ChildLife Essentials®」社を創設し、同社は史上初となる幼児や子供向けの栄養サプリメント製品を処方・製造しています。

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