文:SafBabyのヘルスアドバイザー、ランダル・ノイステッダー博士 編集者:aesmai
多くの赤ちゃんに一般的にみられる症状に対して、副作用がない自然療法について書かれた本を探し続けていました。 そして偶然、ランダル・ノイステッダー博士の本”The Holistic Baby Guide(赤ちゃんへの自然療法):一般的な症状への代替療法“という本に出会うことができました。ランダル・ノイステッダー博士は、米国サンフランシスコの湾岸地域で30年以上にわたりホリスティック医療の実践・指導に従事し、鍼師の資格も持つ漢方医です
この本は、赤ちゃんに一般的に見られる症状(腹痛(乳児疝痛)や消化不全、湿疹、脂漏性皮膚炎、おむつかぶれ、喘息、発熱、風邪、耳感染症等)を治療するための、鍼療法やホメオパシー、漢方薬、栄養サプリメントを用いた代替治療について詳しく紹介しています。
乳幼児の症状をより自然な方法で治したい親御さん達にこの本をお勧めします。病気になった多くの赤ちゃんは、根本的な問題を考慮されず、症状を抑える従来の治療(多くの副作用を伴う)を受けます。ノイステッダー博士の患者さんの中には、病状が著しく改善し、健康を回復したお子さんも見られます。全ての小児科医にも必読書としてこの本をお勧めしたいと思います。
ノイステッダー博士の著書を読んだ後、多くの親御さんも同じように疑問を持つと思われる項目が幾つかありました。いつから赤ちゃんに穀物を与えるべきでしょうか? オメガ3、ビタミンD、プロバイオティクスは母乳を通じて赤ちゃんに供給されるのでしょうか?どのような赤ちゃんが酵母菌の検便検査を受けるべきでしょうか?これらの質問へのランダル・ノイステッダー博士の回答を以下に示します。この素晴らしい本と併せて、下記の質疑応答は親御さんへの素敵なプレゼントになるでしょう。
ランダル・ノイステッダー博士への質問
Safbaby(以下同):先生は、少なくとも生後12か月までの赤ちゃんに雑穀米、オートミールを含む穀物を与えないよう勧めています。グルテンを含まない穀物は消化に良いと認識していましたが、どうすれば赤ちゃんに消化不良が起きていると知ることができますか(うんちの臭い、うんち内の未消化物等)。また穀物以外で十分な炭水化物を摂取している赤ちゃんはいますか?
ランダル・ノイステッダー博士(以下同):穀物はとても複雑で、炭水化物とタンパク質の複合として消化されます。そのため多くの問題を引き起こし、赤ちゃんによっては、1歳になるまで上手く消化できない場合があります。全ての赤ちゃんではありませんが、米やオート麦が問題となる場合があるため、最初に離乳食として与える時に注意を払う必要があります。小腸の症状は見つかりにくく、赤ちゃんにアレルギー反応が出始めるまで分かりにくいのです。
授乳中の母親と乳児のためのプロバイオティクス
プロバイオティクスとオメガ3 は、母乳を通じて赤ちゃんに届きますか?授乳中の母親にサプリメントの摂取を推奨しますか?
プロバイオティクス、ビタミンD、オメガ3脂肪酸は、授乳中の母親にとって価値のあるサプリメントです。プロバイオティクスだけでなく、オメガ3脂肪酸も母乳を通じて送られます。妊婦や授乳中の母親がプロバイオティクスを摂取することは、赤ちゃんに有益です(例えば湿疹防止等)。
抗生物質を飲んでいない場合や、母乳の場合でも、全ての赤ちゃんにプロバイオティクスのサプリメントを勧めますか?またどのプロバイオティクス製品を勧めますか?
全ての赤ちゃんにプロバイオティクスが必要な訳ではありません。私は優れた点が多くあるKlaire製のプロバイオティクスを気に入っています。
著書の中でLGG乳酸菌(LACTOBACILLUS RHAMNOSUS GG)が最も効果的なプロバイオティクスと紹介しています。どの症状の場合に勧めますか?
腹痛(乳児疝痛)とアレルギー症状の場合です。
オメガ3、DHA、ビタミンDのサプリメント補給
亜麻仁油は、ビーガンやベジタリアンの方の代替食品として不適切と述べています。藻類由来のオメガ3 についてはどうですか?
ひまわり油と混ぜた亜麻仁油が適しており、藻類由来のDHAも代替食品になります。
ビタミンD は最近大きな話題となっていませんが、多くの人、特に小さい子供に不足しています。母親が太陽の光を多く浴びたら、母乳を通じて赤ちゃんにビタミンD が供給されるのでしょうか?
ビタミンDは母乳を通じて供給されますが、赤ちゃんにビタミンD3 (400 – 800 IU)も与えるよう推奨しています。
湿疹等の原因となる酵母菌の異常繁殖
どういう乳幼児が、酵母菌の検便検査を受ける必要がありますか?
湿疹、喘息、消化器系の症状や、その他のアレルギーを持つ赤ちゃんです
従来のアレルギー検査の問題点は何ですか?
IgE (従来型)アレルギー検査は優れていますが、IgG検査は主に食物へのアレルギーを調べるものとなります。
殆どの先進国で、健康保険会社は鍼療法、漢方薬を保険対象として認め、100% カバーされています。米国では何故違うのですか?
多くの保険会社は、鍼療法をカバーしています。私は多くの保険会社と繋がりを持っています。
推奨出来ない腹痛(乳児疝痛)への薬
何故赤ちゃんに乳児疝痛の薬を与えてはいけないのですか?
研究結果によると、胃酸が細菌感染を防ぐ役割をしているため、酸を抑制する薬は効果がなく、むしろ赤ちゃんが感染症を起こしやすくなります。この研究内容は、私の著書に記載しています。
子供の耳からたくさんの耳垢が出ますが、これは何かの病気の表れでしょうか?
過剰な耳垢は、健康上の問題を示すものではありません。一部の人々は、一因としてオメガ3脂肪酸量の低下を疑っています。
ランダル・ノイステッダー博士、ありがとうございました。