お腹や腕、胸などが急激に大きくなることでできる妊娠線。一度できてしまうと、レーザーなどの外科的処置を使わないと跡を完璧に消すことが難しくなってしまいます。出産後に慌てないためにも、妊娠線予防対策はしっかりと行いましょう。妊娠線の予防方法と対策を始めるタイミングについて説明してまいります。
妊娠線の予防方法はとにかく保湿!
お腹周りや腰回り、太もも、胸などが急激に大きくなっても、それらを覆う皮膚は急激に大きくなるわけではありません。身体は大きくなったのに皮膚が身体の成長についていけなくなると、妊娠線と呼ばれる引っ張られた跡や亀裂状の跡が残ってしまうのです。
反対に言えば、身体の成長に合わせて皮膚が大きく広がるなら、妊娠線はできにくくなります。つまり、皮膚を柔らかく伸びやすい状態にしておけば、急激に身体が大きくなっても、引っ張られた跡や亀裂状の跡はできにくくなるのです。肌をしっかりと保湿して、柔らかく伸びやすい状態にしておきましょう。
無香性のボディオイルやボディクリーム
普段使っているボディクリームやボディオイルを幾分多めに妊娠線ができやすい場所に塗り込めば、肌は柔らかく伸びやすい状態をキープすることができます。ですが、妊娠中は普段とは嗅覚が変化することもあり、いつもはリラックスできる好みの香りでも、妊娠中に嗅ぐとむかつきや吐き気を催してしまう可能性があります。できれば無香性のものや香りを何度も嗅いでむかつかないことをチェックしたものを使うようにしましょう。
アロマエッセンス入りのクリーム・オイルに注意!
アロマの効果は個人差がありますが、子宮収縮を促す作用があるアロマやホルモン分泌に関わるアロマは、妊娠中は避けておく方が良いでしょう。具体的には「ジャスミン」が挙げられます。ジャスミンには子宮収縮を促す作用があるとされていますので、出産時に嗅ぐのは良いですが、予定日を過ぎていない妊婦さんはなるべく避けることが勧められます。
その他にも、カモミールやサイプラス、ゼラニウム、ペパーミント、ローズ、ローズマリー、シナモン、イランイラン、フェンネル、ラベンダーなども、子宮収縮やホルモン分泌の効果があります。ボディオイルやボディクリームの成分として好ましくない効果のあるアロマが使用されていないクリーム等を選ぶようにしてください。
力を入れ過ぎないようにマッサージ
「しっかりと保湿しなきゃ!」と思うと、ついマッサージをする手に力が入ってしまいますが、あまりにも力を込めてマッサージすることはオススメできません。お腹や胸に負担をかけないように、やさしい力でゆっくりとマッサージしていきましょう。
できれば1日2回の保湿ケア
妊娠中は皮膚の調子も普段とは異なり、ニキビができにくい人もニキビができたり、白い脂肪の粒が鼻や目の周りにポツポツとできたりすることがあります。皮膚に油分と水分を与えようと大量のクリームやオイルを塗ると、ニキビや肌荒れの原因になってしまうこともあるでしょう。
ニキビや肌荒れを予防するためにも、一度に塗り込む量は控えめにして、1日にできれば2回、丁寧に保湿を行うことが勧められます。肌が一度に吸収できる量だけ、丁寧に油分と水分を与えるようにしてくださいね。
できれば妊娠初期から妊娠線対策を!
身体が大きくなるタイミングは、妊婦さんによって異なります。気付かないうちに二の腕や太もも、お腹周りに妊娠線ができていたということもありますので、できれば妊娠初期から妊娠線対策を始めるようにしてください。
もちろん、つわりで身体を起こすのも辛いときは無理をする必要はありません。気が向いたときにいつでも妊娠線対策ができるよう、リビングにボディクリームやボディオイルを置いておくのも良いですね。
体重コントロールも大切
身体が急激に大きくならないように、体重コントロールを行うことも大切です。「妊娠中は2人分食べなきゃ」と食欲に流されてたくさん食べてしまってはNGです。実際にお腹の中の赤ちゃんが大人1人分の栄養を必要としているわけはありませんので、妊娠中を通して食事の量は、普段の量+150キロカロリー~300キロカロリー程度に抑えておきましょう。
こまめに体重を量る
少なくとも1週間に1度は体重を計測しましょう。体重が増えすぎると妊娠線ができる可能性が高くなるだけでなく、妊娠高血圧症候群に罹患するリスクも高まります。母子ともに健康に出産を迎えるためにも、体重が増えすぎないようにコントロールしてください。
保湿+体重コントロールで妊娠線はある程度予防できる!
保湿をしっかりと行い、急激に体重が増えることがないように食べ過ぎに注意するなら、妊娠線はある程度予防することができます。お腹周りだけでなく二の腕やお尻の下、太もも、胸、腕の付け根などにも妊娠線ができることがありますので、こまめにケアしてくださいね。