妊娠5ヶ月目は、妊娠週数16~19週に当たる時期です。赤ちゃんが生まれるのに適した週数(正期産、俗に正産期とも言う)は妊娠37週~41週ですので、妊娠5ヶ月目は妊娠のちょうど折り返し地点にも当たります。妊娠5ヶ月目に見られる変化と注意したいことをまとめました。
妊娠5ヶ月目に見られる変化
妊娠5ヶ月目~7ヶ月目を妊娠中期と分類します。つわり症状も落ち着くことが多いですので、「安定期」と呼ぶこともあります。妊娠5ヶ月目には、次のような変化が見られます。
お腹のふくらみが目立つようになる
妊娠5ヶ月目を過ぎると、いきなりお腹のふくらみが目立つようになるお母さんも多いです。急にお腹周りや腰回りが大きくなりますので、しっかりと皮膚を保湿していないと肉割れ(ストレッチマークや妊娠線と呼ぶこともあります)ができてしまうこともあります。
胸囲が大きくなる
大きくなるのはお腹周りだけではありません。胸も大きくなりますので、今までの下着が合わなくなることもあります。また、ホルモン分泌の変化によって、乳首周りが黒ずむこともあります。
体重が増加する
妊娠5ヶ月目の赤ちゃんの体重は150~250グラムほどですが、お母さんの体重は妊娠していないときと比べて数キログラム増えることもあります。これは、赤ちゃんだけでなく子宮も大きくなっていることや、子宮に入っている羊水の量も増えることと関係があります。
もちろん、ある程度体重が増加するのは仕方のないことなのですが、増えすぎてしまうと妊娠高血圧症候群などに罹患しやすくなったり、出産が長引いたりすることがあります。1週間当たり300~500グラムの増加を目安に、体重が増えすぎないようにコントロールしてください。
胎動を感じることもある
早い人では、妊娠5ヶ月目ごろから赤ちゃんの動きを感じられるようになります。お腹の中がピクピクと動くように感じたり、何かが身体の中を通るように感じたりすることがあります。
妊娠5ヶ月目に注意したいこと
妊娠5ヶ月目に入ると、つわりから解放されて食欲が激増するお母さんや、体調が良くなっていつも以上にアクティブに動き回るお母さんも増えてきます。食事がおいしく体調が良いのは良いことなのですが、次のことに注意することも忘れないようにしてください。
体重を増やしすぎないようにする
妊娠5ヶ月目ごろから急激に体重が増えやすくなりますので、食べ過ぎないように注意するようにしてください。ですが、体重が増えたからといって、極端に食事を控えたり、激しすぎる運動をしたりすることは勧められません。
妊娠5ヶ月目は、妊娠していないときと比べて1日のカロリー摂取量を200~300kcal程度増やすことが理想的ですので、間食として和菓子を1品追加したり、朝昼晩の食事に小鉢のおかずを1品プラスしたりする程度にとどめておきましょう。
身体に負担をかけないスケジュールで活動する
体調が良くなったので、そろそろ旅行や運動などのアクティブな生活を送りたいと考えるお母さんも多いでしょう。もちろん、体調が良いときに旅行や運動をするのは良いことなのですが、過密なスケジュールを立てたりあまりにも運動量が多いエクササイズを選んだりするのは避けておきましょう。
また、飛行機や車などで何時間もかかる場所に移動することも、あまりオススメできることではありません。体調を崩してしまうこともありますし、吐き気やむかつきなどが起こってしまうこともあるからです。また、妊娠中は子宮が膀胱を圧迫しますので、頻繁に尿意を感じます。車で移動するときはトイレ休憩の時間もこまめにとるようにしましょう。
ゆったりとした洋服を選ぼう
お腹のふくらみが目立ってきますので、今まで着ていたスカートやパンツが入らないようになるかもしれません。マタニティウェアや腰部や胸部がゆったりとした服を着用するようにし、身体を締め付けないようにしてください。
身体を冷やさない
身体を冷やすと、腰痛や体調が悪化することがあります。また、身体を冷やすこと自体がお母さんの身体に負担をかけてしまうことになりますので、妊娠継続にとって良くない影響を与えてしまうこともあります。冷房対策・冷え対策をしっかりと行うようにしてください。
異変を感じたらすぐに病院に行こう!
安定期だからといって、何のトラブルも起こらないというわけではありません。おりものの色に茶色や薄い赤が混じっているときやお腹に痛みを感じるとき、差し込むような痛みが断続的に続くときは、すぐにかかりつけの病院で診てもらうようにしましょう。
無理をしない程度に妊娠5ヶ月目を過ごそう
つわりが収まると、ついいろいろなことに挑戦したくなります。ですが、あまりにも身体に負担をかけてしまうと、体調不良になるだけでなく、妊娠継続に悪い影響が及ぶこともあります。無理をしない程度に楽しく過ごすようにしてください。