妊娠7ヶ月目は、週数で数えると妊娠24~27週に該当します。妊娠も折り返し地点を過ぎ、いよいよ出産に向けて具体的な準備も始めていかなくてはなりません。妊娠7ヶ月目に見られる変化と注意したいことについてまとめました。
妊娠7ヶ月目に見られる変化
妊娠7ヶ月目になると、お腹が大きくせり出し、細身のお母さんでも妊娠していることが傍目に分かるようになります。また、お腹の大きさ以外にも次のような変化が見られます。
動悸や息切れが起こりやすくなる
赤ちゃんに栄養を送り届けるために血液量が増えますので、血行も増進され、動悸や息切れが起こりやすくなります。急いで行動しなくても済むように、普段よりも余裕を持ったスケジュールを組むようにしましょう。
前駆陣痛が起こる
突然、お腹が張って痛くなることがあります。また、痛みが何度も繰り返すこともあります。あまりにも何度も痛みが繰り返すと「もしかして陣痛?」と思ってしまうかもしれませんが、大抵の場合は「前駆陣痛」と呼ばれる痛みです。
前駆陣痛は出産時の陣痛(前駆陣痛と区別して本陣痛と呼びます)の準備段階とも言え、本陣痛に向けて子宮収縮が何度か繰り返されることによって起こります。前駆陣痛は正常な変化ですので、特に痛みがひどいからと言って病院に行く必要はありません。しかし、お腹が張った状態が数時間続くときや不正出血が起こるときはすぐに病院に行くようにしてください。
食欲が増加する
安定期最後の時期でもある妊娠7ヶ月目。体調も安定しやすい時期ですので、お腹が異常に空き、激しい食欲が起こることもあります。ただ太りやすい時期でもありますので、食欲に任せて食べ続けると、体重が急激に増加してしまうことがあります。体重が増え過ぎると健康な妊娠生活を続けることも困難になりますから、水分を積極的にとるなど食欲を紛らわす方法を覚えていきましょう。
赤ちゃんの体重が1,000グラムに!
個人差はありますが、妊娠7ヶ月目の終わりには赤ちゃんの体重も700~1,000グラムほどに成長します。体長も30~40センチくらいに大きくなり、出産時の身体の大きさと比べてもあまり変わらない程度になります。また、器官も大きく成長します。目や口、鼻の穴なども形成され、肺呼吸の練習も始めるようになるのです。
妊娠7ヶ月目に注意したいこと
妊娠7ヶ月目は、次のことに注意して過ごしていきましょう。
産前休業の申請
労働基準法では、出産予定日の6週間前から、双子以上の多胎児出産の場合は出産予定日の14週間前から、職場に申請すれば産前休業を取得できると定められています。つまり、双子以降の多胎児を妊娠しているお母さんにとっては、妊娠7ヶ月目が産前休業の申請タイミングと言えるのです。
まずは上司に産前休業を取得したい旨を伝え、然るべき手続きを行い産前休業に入りましょう。雇用保険に加入している場合は、産前・産後休業中に給料の最大3分の2に該当する手当(出産手当金)を受け取ることができます。かならず手続きを行っておくようにしてください。
妊娠糖尿病
妊娠7ヶ月目前後に起こりやすい病気として「妊娠糖尿病」があります。これは、母体のインスリンの分泌が抑制され、糖分が尿と共に排出されてしまう疾病です。妊娠糖尿病になると、体重を制限することで血糖値を下げるか、効果が出ない場合はインスリン投与などの治療が必要になります。
前置胎盤
妊娠7ヶ月目前後には、胎盤のおおよその位置が確定します。正常な位置よりも低い位置に胎盤が形成されることを「前置胎盤」と言い、ハイリスク出産になる可能性があると判断されます。妊婦健診時に超音波検査等で前置胎盤であると判明したときは、医師の指示に従い、こまめに妊婦健診を受診して、早産にならないように注意していきましょう。
2週間に1度は妊婦健診を受けよう
妊娠6か月目までは、妊婦健診は4週に1度受診することが推奨されますが、妊娠7ヶ月目に入ると、妊婦健診の頻度が2週に1度に増加します。異常が見られていない場合でも、かならずこまめに健診を受け、万が一に備えて行動しましょう。
歯周病のチェック
体調が良いときに、一度歯医者で歯周病のチェックをしておきましょう。歯周病に罹患すると低体重児が生まれる可能性が高まったり、早産になるリスクが高くなったりすることがあります。妊娠していることを告げるなら、妊娠中でも使用できる麻酔薬などを用いて治療をしてもらえますので、しっかり歯もチェックしておくようにしましょう。
安定期最後の月だからできることをしておこう
妊娠7ヶ月目はつわりもなく穏やかに過ごせることが多い月です。体調が良いときに歯医者に行ったり、出産準備をしたり、入院に必要なものをカバンにまとめたり、出産育児一時金の申請の準備をしたり、できることをすべてしておきましょう。
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