妊娠すると、今までトラブルなく使えていた化粧品が合わなくなることがあります。また、今までは気にならなかった化粧品独特のにおいで、気分が悪くなってしまうこともあります。妊婦の化粧品の選び方と注意点をまとめました。
普段の化粧品でトラブルがないときはそのまま使おう
妊娠したからといって、今まで使っている化粧品をすべて変えてしまう必要はありません。特にトラブルがないときは、そのままお手入れを続けましょう。
どんなにおいが苦手になるかは妊婦によって違う
妊娠すると、今まで何とも思わなかった“におい”が気になることもあります。また、好きだったにおいが突然苦手になってしまうこともあります。化粧品は顔につけますから、苦手なにおいの化粧水やクリームを毎日使うのは苦痛ですよね。特に皮膚トラブルがなくても、においが合わなくなってしまったときは、化粧品を別のものに変えることをおすすめします。
出産後のために化粧品を保存する方法
新しく封を切ったばかりの化粧品が妊娠によって合わなくなってしまったときは、出産後、再度使えるように使いかけの化粧品を保存しておきたいですよね。次の手順で化粧品を正しく保管しておきましょう。なお、化粧品によっては長期保存に向かないものもあります。各メーカーのお客さま窓口に、適切な保存方法や保管期限について問い合わせてください。
- コットンにオキシドールをつけ、蓋やねじなどの開口部を丁寧に拭く。
- 化粧品の容器をきっちりと封をする。
- 温度が高くならない薄暗い場所に化粧品を保管する。なお、化粧品の成分が分離してしまう恐れがあるため、冷蔵庫では保存しない。
肌にトラブルが起こったらすぐに化粧品を変えるべき?
では、肌トラブルが起こったときは、すぐに化粧品を変える必要があるでしょうか。肌トラブルが起こったときは、次の手順で化粧品の変更を検討して下さい。
化粧品がトラブルの原因でない可能性もある
妊娠中の肌トラブルは、化粧品が原因ではないことも多いです。妊娠中はホルモンバランスが安定しないため、体調も肌の調子も不安定になりがちですので、どんな化粧品を使っても肌荒れしてしまうときもあるのです。
肌の調子が悪い状態が続くときは、一度、生活習慣や食事を見直してみましょう。最近、寝不足やストレスが続いていませんか?食事は栄養バランスの良いものを適量食べていますか?生活習慣と食事を見直しても肌荒れが治らないときは、次は皮膚科で相談してみましょう。
ヒリヒリもしくは違和感があるときは即、別の化粧品に
化粧品を使ってヒリヒリする感触があるときや何となく違和感を覚えるときは、肌トラブルの原因が化粧品にあると判断できます。すぐに化粧品の使用を止め、別の化粧品に変えて下さい。
妊婦が化粧品を選ぶときの3つのポイント
妊娠中の化粧品は、次の3つのポイントに注意して選んで下さい。なお、肌トラブルが起こらないときや違和感がないときは現在ご使用中の化粧品を使い続けてもOKですが、「選び方3」でも説明していますが、かならず普段の化粧品に“紫外線防止効果が高い化粧品”を1品加えるようにしてください。
選び方1:においが気にならないもの
妊娠中に新たに化粧品を購入するときは、においが気にならないものを選ぶようにしてください。妊娠中は妊娠していないときと“におい”の基準が変わりますから、かならず妊婦さんご自身で化粧品のにおいをチェックするようにしましょう。
選び方2:低刺激のもの
妊娠中は少しの刺激でも、敏感に反応してしまうことがあります。ドラッグストアなどでも低刺激の化粧品が売られていますので、販売員と相談しながらなるべく刺激が少ない化粧品を選ぶようにしてください。
選び方3:紫外線遮断効果が高いもの
妊娠中は、女性ホルモンのエストロゲンやプロゲステロンが活発に分泌される時期です。エストロゲンの分泌量が増えると肌にうるおいやツヤが出るという嬉しい効果がありますが、紫外線に対して敏感になり、日焼けしやすくなるという作用も示します。また、プロゲステロンの分泌量は増えることでも肌は瑞々しくキレイになりますが、肌を黒くするメラニン色素の分泌も促して、日焼けしやすくなる効果もあります。
エストロゲンもプロゲステロンもいずれも日焼けを促進させる効果がありますので、妊娠中は、普段以上に紫外線予防を心がけなくてはいけません。紫外線遮断効果の高い日焼け止めをしっかりと塗り、シミやそばかす、シワの予防に努めましょう。
妊娠中は低刺激と紫外線予防にこだわって化粧品を選ぼう
妊娠中は、肌の調子がゆらぎやすい時期です。また、通常以上に日焼けしやすい時期でもあります。化粧品を選ぶときは低刺激であることと紫外線予防効果が高いことにこだわるようにしてください。もちろん、顔だけでなく身体や髪も日焼けしやすくなります。外出するときはボディー用の日焼け止めをたっぷりと塗るだけでなく、帽子や日傘、UVカット機能があるカーディガン等で紫外線を遮断するようにしてください。