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グリチルリチン酸2Kって副作用はあるの?知っておきたいその効能。

 美白化粧品に含まれていることが多い“グリチルリチン酸ジカリウム(グリチルリチン酸2K)”。透明感のある美肌を望む人にとってはおなじみの成分ですが、安全性や副作用が気になりますよね?グリチルリチン酸2Kの副作用と効能について探っていきましょう。

グリチルリチン酸は天然成分

 グリチルリチン酸というと、何となく化学的に工場で生産されている薬品のようなイメージを持つかもしれません。しかし、実際には天然に存在する成分で、漢方にも良く使われるカンゾウ(甘草)から抽出した成分のことです。そのため、原材料名に“グリチルリチン酸”と書かれていることもありますが、抽出した主体である“カンゾウ”と記載されていることもあります。

グリチルリチン酸は水に溶けにくい

 グリチルリチン酸自体は、水に溶けにくい成分です。他の成分と化合するときには、グリチルリチン酸をイオン化し、カリウムと結合させて“グリチルリチン酸2K”の状態にします。そのため、化粧品の原材料名には、カンゾウエキスが入っていても、“グリチルリチン酸2K”と記載されていることもあるのです。

“リコリス”もグリチルリチン酸2Kと同義

 カンゾウは英語ではリコリス(licorice)と呼びますので、成分表に“リコリス”と記載されていることもあります。原材料名に“リコリス”と記載されているときも、“カンゾウ”や“グリチルリチン酸2K”“グリチルリチン酸”と同義ですので、同じ効果を期待することができます。

グリチルリチン酸2Kの効果とは?

 カンゾウの根や茎などから抽出されるグリチルリチン酸。優れた効果を持つ天然成分です。特筆すべき3つの効果を紹介します。

効果1:消炎効果

 ケガなどの外傷やウイルスや病原菌による攻撃などが原因で、身体に炎症が出ることがあります。炎症をそのままにしておくと治癒までの時間も長くなってしまいますので、できるだけ早く炎症を鎮静化させたいですよね。グリチルリチン酸2Kには消炎効果がありますので、炎症を鎮静化し、治癒までの時間を短縮することができます。

 特に化粧品にグリチルリチン酸2Kが入っているときは、紫外線や外気などの外的ストレス因による炎症に対しての効果が期待されています。近年の研究では“熱”そのものがシミを定着させてしまうということが分かってきていますので、熱をスピーディに取り去り、シミの生成を抑制することも期待できるのです。

効果2:抗アレルギー効果

 身体が外的ストレスや物質を“異物”として感知すると、異物を排除するためにくしゃみや咳、かゆみなどの“アレルギー反応”が出ます。本当に異物の場合は、アレルギー反応が出ることで身体を守ることができますが、異物でないのにアレルギー反応が出たり、アレルギー反応の程度があまりにもひどかったり(例:くしゃみや涙、咳が止まらない、咳込みすぎて肋骨にひびが入る等)するときは、アレルギー反応が過剰だと考えられますね。

 グリチルリチン酸2Kには、過剰なアレルギー反応を抑える効果もあります。外的刺激でかゆみや赤みなどのアレルギー反応が出てしまった肌を、グリチルリチン酸2Kを塗布することで効果的に抑えることができるのです。

効果3:解毒効果

 肝臓は、体内に取り込まれた毒物の毒性を分解する臓器です。グリチルリチン酸には肝臓の機能を高める効果がありますので、グリチルリチン酸を摂取することで解毒効果を期待することができます。

 カンゾウ自体は漢方にも使われる植物ですので、体内に摂取することには何ら問題はありません。しかしながら、化粧品には、カンゾウ(グリチルリチン酸2K)だけでなく口に入れてはいけない成分も含まれていますので、解毒作用があっても食べないようにしてください。

グリチルリチン酸2Kの副作用

 グリチルリチン酸には、肝臓でステロイド代謝酵素を阻害する働きがあるため、血圧上昇やむくみなどの副作用をもたらすことがあります。また、症状が重篤な場合は、虚脱感や不整脈などを引き起こすこともあります。そのため、グリチルリチン酸を含むカンゾウを無制限に摂取することは好ましくなく、身体に良い影響をもたらす量だけを摂取することが必要です。

外用では副作用は出ない?

 グリチルリチン酸を体内に摂り入れるときは、グリチルリチン酸の量にもよりますが、副作用が出ることは周知の事実となっています。しかしながら、化粧品のように外用で使用するときは、副作用が出ることへの因果関係は明らかになっていません。ただし、人によってはグリチルリチン酸が入った化粧品を塗布することで赤みや腫れが出ることもありますので注意が必要です。

グリチルリチン酸2Kを意識してみよう

 消炎効果や抗アレルギー効果を発揮するグリチルリチン酸2K。正しく使えば、優れた効果を期待できます。しかし、副作用が出る人がいないわけではありませんので、初めてグリチルリチン酸2K入りの化粧品を使うときは充分に注意するようにしてください。

著者情報

ママモル編集部

子供の健康を守る米国のサイト『Safbaby』が運営するウェブマガジン『ママモル』の編集部です。

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