体内に取り込んだ有害物質は、肝臓で分解されたのち、便、尿、汗、髪、爪で排出されます。その割合は便75%、尿20%、汗3%、髪と爪1%と言われています。便秘は有害物質の滞留期間が長くなることが問題となります。
正しい水分補給で便秘の予防
排便には正常な腸の運動と適度な水分補給が必要です。硬いうんちは便秘のサインなので水分補給を見直しましょう。赤ちゃん用の水や麦茶、スポーツ飲料を常備しておくのも方法です。
1歳までは150 ml程度、その後は飲んでいた量の7割を目安にします。赤ちゃんの便秘で相談が必要となるのは、食欲がなく機嫌が悪い状態でお通じが3日ないときです。
いきむ仕草がみられる便秘は綿棒浣腸でスッキリ
お家できる便秘対策に綿棒浣腸があります。方法はベビーオイルを塗った綿棒を肛門の周囲から円を描くように挿入します。挿入は深くても2㎝を超えないことに注意して、到達点で綿棒を回しながらお腹を優しく押し、いきむ仕草や排便を確認します。
腸を温めることで蠕動運動をサポート
腸を温めることは、常在菌の安定した定着を図り便秘を回避します。温めることで体性内臓反射を介した腸管蠕動の誘導、副交感神経系の優位をもたらします。入浴で加温でする場合、夏季は38℃、冬季は42℃で2~3分湯温しましょう。
赤ちゃんはのぼせやすいので入浴時間は15分を超えないよう注意が必要です。規則正しい入浴や生活習慣は夜泣きの減少効果もあります。理想的な習慣は毎朝、日光をあびることが基本。天気がいい日は一緒に外に出て遊ぶこと。ほど良く疲れることで入眠が容易になりしっかりとした睡眠状態を継続します。外で遊べないときは、家の中で脳を使う遊び(おままごと)をすると良いです。
プロバイオティクス製品の利用
便秘が確認された後は加えて食事(離乳食)にも気を配る必要があります。食事での便秘解消の原理は腸内フローラの改善です。
赤ちゃんの腸内フローラは生後直後から2歳までの間に成人と同じような構成に向かっていきます。正常なフローラの構成過程の障害が、便秘や口腔疾患の原因となります。成人が利用するプロバイオティクス飲料は赤ちゃんにも有効ですが、少量ずつ与えるようにすることが必要です。
甘すぎるため虫歯になりやすかったり離乳食が上手く進まなくなったりします。飲ませて終わったら虫歯予防のために必ず口内環境を整えましょう。歯の生え始めた赤ちゃんの場合は、ガーゼなどでふき取ってあげましょう。赤ちゃんがプロバイオティクス飲料を飲みやすくする方法は、37度程度の白湯で2倍以上に薄めることと、与えるときは必ずスプーンを利用することです。
離乳食を始めてスプーンに慣れているのに、哺乳瓶にいれて飲ませてしまうと、ミルクも飲まなくなります。そして、離乳食もストップしてしまいます。欲しがるから与えるではなく便秘解消するために与えると考えながら与えてくださいね。