文:SafBabyのヘルスアドバイザー、ランダル・ノイステッダー博士 編集者:Yayoi
ビタミンDは虫歯予防に有効だと言われています。生後間もない赤ちゃんにも有効なその役割と摂取量、そして日常生活でのヒントを見てみましょう。
ビタミンDは歯のエナメル質と象牙質の形成に役立つ栄養素です。また、免疫系が虫歯の原因となる病原性微生物の繁殖を防いでいますが、ビタミンDはこの働きを活性化する役割も果たします。
ひどい虫歯のある未就学児と虫歯のない子供のグループを研究のため比較しました。すると、ひどい虫歯がある子供たちは、ない子供たちに比べて血液検査でビタミンDの値が低いという結果が出ました。
ビタミンDのドロップを服用する習慣のある子供たちは、比較的虫歯の数が少ない事も明らかになりました。
さらに、ミルクを飲んでいた赤ちゃんの方がひどい虫歯になる確率が高く、母乳で育った赤ちゃんは低いという事も分かりました。
虫歯を予防し、悪化させない全体論的ヒント
赤ちゃんや子供の虫歯予防のために
- 母親は妊娠中にビタミンD3値を検査し、血中濃度50-100 ng/mlを維持する。そのためには、毎日約10,000 IUのビタミンD3を摂取する必要がある。
- 生後は子供にビタミンD3を毎日与える。乳児には400 IU、1歳では1,000 IUに増やし、その後就学までは約2,000 IUを服用する。
- 赤ちゃんは母乳で育てるのが望ましい。
- できる限り自然食品由来の食べ物を与える。
- 赤ちゃんの歯はガーゼで拭い、歯垢の形成を防ぐ。
まとめ
なかなか歯磨きしにくい赤ちゃんでも、ビタミンDで虫歯の予防ができると言われていますので、是非この情報を活用してください。
参考
Schroth et al. Vitamin D status of children with severe early childhood caries: a case-control study. BMC Pediatric 2013, 13:174.