文:SafBabyのヘルスアドバイザー、ランダル・ノイステッダー博士 編集者:Yayoi
乳幼児であっても、免疫機能の向上やアレルギーの減少などを目的としたビタミンDサプリメントの服用をすべきです。ただし、必要な摂取量には一人ひとり異なるので、血中ビタミンD量を定期的に測定しましょう。
多くの小児科医が乳幼児のビタミンDサプリメントの服用に賛成しています。しかし、その理想的な摂取量についての見解は世界的にみてもさまざまです。
たとえば、生後12ヶ月までの乳児に対する摂取量の目安は北米では400IUですが、ヨーロッパでは1,000IUです。これでは、わが子に必要なビタミンDはどのくらいか分かりませんね。
ビタミンDの服用が子供に与える効果とは
ビタミンDの服用で得られる効果には次のようなものがあります。
- 免疫機能
- アレルギーの減少
- ぜんそくの減少
- 虫歯の減少
- 糖尿病の減少
最近の研究では、「ビタミンDの服用により、血液中のビタミンD量が長期的に上昇する」ということが明らかになっています。
アメリカで推奨されている1日400IUという摂取量は、血液中のビタミンD量が20-30 ng/mLになることを目標としていると考えられています。もちろん、この推奨摂取量は骨の成長を促すのには十分な量ですが、上記のような効果を発揮し、維持するには不足しているのです。
多くのホリスティック療法医は血中ビタミンD量を50-100 ng/mLに維持するよう推奨しています。同様に、アメリカのビタミンD評議会が推奨している血中ビタミンD量は60-80 ng/mLです。
乳児に与えるべきビタミンDサプリメントの量
一人ひとりが持つ遺伝子プログラムが異なるため、十分な効果を得るのに必要な摂取量には個人差があります。
ビタミンD評議会は、母乳を飲んでいる乳児は1日に1,000IU、粉ミルクを飲んでいる乳児は1日に1,600IUのビタミンD摂取を推奨しています。この量が乳児にとって安全であることは、研究により実証済みです。
幼児に与えるべきビタミンDサプリメントの量
評議会は、卒乳した幼児に対し体重11 kgごとに1日1,000IUの摂取を推奨しています。血中ビタミンD量が理想的なレベルに達するまで、1、2か月に1度は血液検査をするとよいでしょう。
検査は医師の指示のもと診察室で受けるか、ご家庭で親御さんが検査キットを使って行います。
夏に子供が日光を浴びて泳いだり、遊んだりした日は服用する量を減らしてもよいですが、その機会が減る冬は量を増やすとよいでしょう。
編集者のコメント:日本ではビタミンDサプリメントの重要性についてあまり知られていないようです。私も虫歯の減少にもビタミンDが寄与すると知り驚きました。